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東芝インフラシステムズ、ローカル5Gの電波に関する研究を東大と共同で実施

2022.05.27

Updated by WirelessWire News編集部 on May 27, 2022, 08:43 am JST

東芝インフラシステムズは2022年5月23日、東京大学大学院の中尾研究室と、ローカル5Gに関する共同研究を開始したと発表した。屋内外での安定した無線システムを構築するため、ローカル5Gの電波遮蔽エリアを解消する技術を確立するための研究を実施する。期間は2022年3月1日から8月31日までの予定。

ローカル5Gは、企業や自治体が所有する建物や敷地内で独自に構築する無線ネットワークである。「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」という5G通信の特徴を生かしつつ、自営無線ならではの柔軟なエリア設計が実現できる特徴があり、工場やプラント、ビル施設など様々な領域での活躍が期待されている。ただし、実際の工場や屋内でのローカル5Gエリア構築では、障害物などの電波遮蔽の影響で通信対象と接続できない場合や、敷地外へ電波が漏れて隣接する無線局などに悪影響を与える恐れがある、といった課題がある。

今回の共同研究では、東京大学のローカル5G基地局と東芝インフラシステムズ独自の分散型アンテナシステム「DAS(Distributed Antenna System)」を活用し、電波遮蔽エリアを解消するための技術ノウハウを検証する。4月20日に基地局とDASと端末とをつないだ通信試験を実施し、DASからの電波発射と端末との通信確立を確認した。今後は、遮蔽物で電波が届きづらい不感エリアの解消や、複数のDAS子機を配置したカバーエリア内を移動する端末の通信安定性を確認する。また、電波遮蔽エリアの解消と敷地外への電波漏洩を少なくする効率的なエリアカバー技術の確立を目指す。

東芝インフラシステムズでは、3Gの時代からビルや地下などの電波が届きにくい屋内環境、駅やスタジアムなどの屋外環境などで効果的に電波エリアを構築するための研究をしており、こうして蓄積した無線技術を活用してローカル5G用のDASを開発した。DASは基地局から届く電波を光ケーブルによって分配して通信エリアを拡張するようになっており、ローカル5G基地局の無線信号を受け取る親機とアンテナを接続する子機、親機と子機間の信号を分配する中継器で構成する。同期タイミングを合わせることで子機間の無線干渉を避け、無線エリアの設計を容易にする。

[リリース]
東京大学とのローカル5Gに関する共同研究の実施について

 

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