photo by 佐藤秀明
「山川学校」で学んだこと。田中角栄と宮澤喜一、二つの対米観
2023.02.01
Updated by WirelessWire News編集部 on February 1, 2023, 06:43 am JST
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2023.02.01
Updated by WirelessWire News編集部 on February 1, 2023, 06:43 am JST
時計は巻き戻されたのか
プーチンのウクライナ侵攻から3カ月が経つ。
西側メディアが盛んに報じていた5月9日の「戦勝記念日」も戦況の大きな転換点にはならず、ロシア軍による民間人虐殺は国際社会から大きな非難を受けている。
いったいこの戦争はいつまで続くのか。米国バイデン大統領は数年、場合によっては数十年にも及ぶ影響を覚悟しないといけないと言及したとも報じられている。世界は本当に100年も前の国際秩序に引き戻されてしまったのだろうか。
そしていま、パックス・アメリカーナの終焉も目の当たりにしている。欧州において動けないNATO、自国の防衛に危機感を高めるウクライナ周辺国、東アジアにおいては台湾を巡る懸念と、この日本も渦中にあるという現実。米国は「守ってくれない」のではないか。戦後日本がずっと棚上げしてきた安全保障上の重大問題にとうとう向き合わなければならなくなった。
今回は米国の対日戦略について振り返りながら、僕がジャーナリストとしてとても大きな影響を受けた人たちのことを語ってみたい。
本土の「沖縄化」を指摘していた人物
僕が影響を受けた人といえば、まず山川暁夫さんだ。彼と知り合わなければ、現在の自分はなかったと思う。彼は日本共産党の最高幹部。今年2022年5月15日、沖縄の日本復帰50年を迎えたが、当時、佐藤内閣で沖縄が返還されるとき、返還はもう全政党が歓迎した。しかし、山川さんは「それは違う」と言った。
沖縄返還は本土の「沖縄化」である。日本を米国に都合のいい国にする。それはある意味当たっていたと思う。時代は変わったが、集団的自衛権の問題もその延長にある。山川さんは共産党を除名され、辞めざるを得なくなる。僕はその後、1973年に山川さんと知り合った。
※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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