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年間800億円を消費し続ける情報収集衛星、偵察のためだけに使うのはもったいない

2023.09.26

Updated by WirelessWire News編集部 on September 26, 2023, 07:06 am JST

19機もの偵察衛星を打ち上げている日本

2023年現在、日本は大規模な偵察衛星システムを保有している。内閣官房・衛星情報センターが運用する情報収集衛星(IGS: Information Gathering Satellite)だ。

可視光からおそらくは近赤外の光を使って観測を行う光学衛星(IGS-O)と、合成開口レーダーを搭載したレーダー衛星(IGS-R)の2種類の衛星から構成され、地球上の任意の地点を1日1回以上観測することができる。加えて今後は、「時間軸多様化衛星」という名称の小型衛星も打ち上げて、同一地点の観測頻度を上げる計画が動いている。

衛星の外観、搭載センサーの仕様などは一切非公開。観測データも基本的に、秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)の指定を受けて秘匿されている。

2003年以来、高性能化のための技術試験衛星2機を含む18機の衛星が打ち上げられており(うち2機は打ち上げに失敗)、2023年1月現在は、8機が稼働しているものと推定されている。これら直接の偵察衛星のほかに、2020年には、衛星が観測したデータを中継して地上に降ろすデータ中継衛星が打ち上げられ、静止軌道上で運用中だ。システム全体としては、衛星累計19機。うち9機が稼働中ということになる。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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