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雷の知識不足が犠牲者を生んだ「塩見岳落雷事故」の気象データを読む

2023.10.10

Updated by WirelessWire News編集部 on October 10, 2023, 07:45 am JST

今井明子(以下、今井):2002年8月2日に起こった、南アルプスの塩見岳での落雷事故は具体的にどういうものだったのでしょうか。何時にどういう事故が起こって犠牲者がどのくらい出たのか、などの概要を教えていただきたいです。

大矢康裕(以下、大矢):この事故は、とある大手旅行会社が主催するツアー内で起こりました。このツアーはツアーガイドが1名と添乗員が1名で、参加者15名という全体で17名のパーティーで実施されました。

まず、鳥倉林道というところまで車で行き、そこから入山して、三伏峠にある山小屋に泊まります。そして2日目の4時半に山小屋を出発して塩見岳に行き、塩川という入山したところとは違う場所から下山する予定でした。このツアーでは、2002年8月1日に予定通り三伏峠にまで登ってそこにある小屋に泊まり、翌日は4時半に山小屋を出発して10時半頃に無事に塩見岳に登ることができました。

この日はよく晴れていて、まったく雷の気配はなかったのですが、下山中にだんだん雲が出てきます。そして13時40分あたりで雨が降り始めたので、このときツアーのパーティーはカッパの上だけを着ました。そして10分ほど歩くと、さらに雨がザーッと降ってきたため、カッパの下も着ることにしました。

しかし、その着替える場所がよりによって樹林帯の中の、広場のような場所だったんですね。そこで皆が意図せず集まってしまった。樹林帯の木の上に雷が落ち、50cmほど離れた場所にいた人が「側撃雷」と呼ばれる、木から飛んできた雷を受けて亡くなってしまったんです。ほかにも、その亡くなった方の近くにいた4名が火傷などの怪我を負ってしまいました。これが事故の概要です。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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