ソフトバンク孫氏、米ワシントンで講演へ - スプリントによるT-モバイル買収に言及か
2014.03.05
Updated by WirelessWire News編集部 on March 5, 2014, 13:01 pm JST
2014.03.05
Updated by WirelessWire News編集部 on March 5, 2014, 13:01 pm JST
米携帯通信市場4位のT-モバイル(T-Mobile USA)買収を目指しているとされる同3位のスプリント(Sprint)に関して、同社の会長を務めるソフトバンクの孫正義CEOが米国時間11日にワシントンDCで講演を行うことが明らかになったと複数の媒体が伝えている。
WSJによれば、孫CEOは11日にワシントンの商工会議所(Chamber of Commerce)でプレゼンテーションを行う予定。講演の内容は、米携帯通信業界の現状や国際的な競争、超高速無線通信網が技術革新、種取引、教育などの促進に果たす役割などに関するものになるという。
孫氏はいまのところT-モバイル買収に関するコメントを差し控えているものの、今年1月末から2月始めにかけては、他のスプリント経営陣とともに、T-モバイル買収の可能性を話し合うために米司法省やFCC委員長と接触していたとする話が報じられていた。また、孫氏は米携帯通信市場について、首位のベライゾン・ワイヤレス(Verizon Wireless)と2位のAT&Tによる複占状態にあると非難しており、スプリントとTーモバイルの合併なしには、上位2社に対抗できる携帯通信事業者は生まれないと主張していた。
それに対し、米規制当局の関係者の間では、現状の大手4社体制を好ましいとする見方が優勢で、米司法省(DOJ)幹部やトム・ウィーラー米連邦通信委員会(FCC)委員長も同買収に対して消極的な姿勢を示したとする話も流れていた。米携帯通信市場では、昨年からのT-モバイルによる攻勢を受けて、他の大手3社でも部分的な価格引き下げに動くなど市場での競争が活発化している。規制当局側には、T-モバイルがスプリントと合併した場合、こうした流れが阻害されかねないとの懸念があるとされる。こうした懐疑的な見方に対し、孫氏が「スプリントとT-モバイルとの合併がどう消費者の利益に結びつくか」といった点を具体的にどのような形で説明するかなどが注目される。
【参照情報】
・Sprint Chairman Seeks U.S. Public Support on T-Mobile Deal - WSJ
・SoftBank CEO to discuss US mobile industry after regulatory rebuff - Reuters
・SoftBank's Son to outline views on U.S. wireless industry in speech next week - Fierce Wireless
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