ユーザーが自由に部品を選んだり、特定の部品だけをアップグレードできるモジュラー型スマートフォンに関して、フィンランドのサーキュラー・デバイス（Circular Devices）という新興企業が開発した「Puzzlephone」というコンセプトが注目を集めている。

[Puzzlephone - Back to the basics]

「Puzzlephone」は、LCDディスプレイやスピーカーなどを含む骨組み部（Spine）、 バッテリーやその他の電子部品を含む心臓部（Heart）、プロセッサやカメラなどを含む頭脳部（Brain）の3つの部分を自由に交換できるスマートフォンで、ユーザーの好みにあわせて機能に特化させたり、壊れたり古くなった部品だけを交換することなどが可能。OSはカスタム版のAndroidが採用され、各部分の標準設計は外部のメーカーが自由に開発できるようオープンソース化されるという。

The Vergeによると、Puzzlephoneを開発したサーキュラー・デバイスは、ノキア本社があるフィンランドのエスポーで創業された企業で、2013年に同プロジェクトに着手。現在はワーキング・プロトタイプを生産できる段階に近づきつつあり、同社では第1弾となるミドルレンジの製品を2015年後半にもリリースするべく資金調達などを進めているという。

モジュラー型のスマートフォンとしてはこれまでオープンソース・プロジェクトの「Project Ara」に注目が集まることが多かった。モトローラ（Motorola）のR&D部門、Advanced Technology & Project（ATAP）グループが立ち上げた同プロジェクトでは、最低価格50ドルといった低価格の端末を開発しており、来年1月にも第一弾の製品をリリースする予定とされている。

【参照情報】
・The Puzzlephone is a modular cellphone designed in Nokia's hometown - The Verge
・Puzzlephone might challenge Google's Project Ara modular smartphone in 2015 - TNW
・Modular PuzzlePhone Concept Would Last Up to a Decade - Gizmodo