グーグル（Google）が米国時間23日、AT&T、ベライゾン（Verizon ）、T-モバイル（T-Mobile）の3社が立ち上げたモバイル決済関連のジョイントベンチャー、ソフトカード（Softcard）の買収で合意したことを発表、この3社と「 Google Wallet」の普及促進で提携したことも明らかにした。

新たな契約では、携帯通信事業者3社が今後販売するすべてのAndroidスマートフォンに「Google Wallet」がプリインストールされることになる。ただし、グーグル側が携帯通信事業者に支払う見返りなど、詳しい契約内容については明らかになっていない。なお、WSJでは先ごろ、グーグルが同アプリをプリインストールする端末メーカーに対して奨励金を支払うことや、携帯通信事業者にモバイル広告からの収入の一部を分配することが検討されていると報じていた。

グーグルは2011年に「Google Wallet」をリリースしていたが、独自のモバイル決済サービス普及を狙った大手携帯通信事業者との間で摩擦が生じたことなどもあり、同サービスは本格的な普及には至っていなかった。いっぽう、AT&T、ベライゾン、T-モバイルの3社が中心となって2010年に立ち上げたISIS（後に「ソフトカード」に名称を変更）でも同様で、1月半ばには「グーグルがソフトカードを5000万ドル程度で買収すべく協議を進めている」との話も報じられいた。

いっぽう、アップルが昨年10月に投入した「Apple Pay」は、対応する「iPhone 6」などの好調な売れ行きもあり、すでに80社を超える金融機関が同システムをサポート。また先週には米連邦政府もApple Payをサポートする考えを明らかにし、今年秋から政府の発行する年金受取用デビットカード用口座などとも連動する見通しとなっていた。

【参照情報】
・Google Strikes Mobile Payments Deal With Big Wireless Carriers, Buys Softcard Technology - Re/code
・Google Wallet will soon come pre-installed on Verizon, AT&T, and T-Mobile Android phones - The Verge
・Google Wallet, Softcard partner to take on Apple Pay - CNET