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Jasper Wirelessが示す、IoTの世界とWi-Fi

2014.02.27

Updated by Shigeyuki Kishida on February 27, 2014, 14:12 pm JST

Mobile World Congressでは、大きな会場で各社のCEOクラスがプレゼンテーションやパネルディスカッションが行われる他、様々なテーマによるセッションが同時並行で、5本以上のセッションが行われている。

2014年のMWCにおけるキーワードの一つに「IoT(Internet of Things)」があり、数ある展示ブースにもこれを意識したものが多く見られるが、ビジネスモデルにまで言及している展示やプレゼンテーションは、ほとんど目にしない。

そんな中、Day3の午後に行われたセッション「WBA Carrier Wi-Fi Summit」におけるJasper Wirelessのプレゼンテーションは、ひとつの明快な方向性を示してくれた。

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Jasper Wireless社 モハンマドCEO
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・エコノミスト誌によれば、ビジネスリーダーの95%が、今後3年以内にIoTが広く普及するだろうと見ている。これは非常にmassiveな数字だ。
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・IoTとは、どんなビジネスなのだろう?これは、私の考えでは、プロダクトビジネスをサービスビジネスにしてくれるものだ。
・たとえば、Googleがサーモスタット企業のネストを買収した。サーモスタットというプロダクトの機能はとくに変わったものではないが、これがインターネットにconenctedとなったことで、サービスビジネスになる。
・IoTビジネスは、以下の3つの要素を達成してくれる。
1点目は、コネクテッドなユーザー体験。コネクテッド・カーの後部座席で子供がiPadを使う。従来とは大きく変わる体験だ。
2点目は、リアルタイムなオートメーション。センサーが安価になったことで、あらゆるものにセンサーが載せられるようになった。そうしたものがお互いを感じ取り、通信する。その際にWi-Fiが使われる。
3点目は、ビジネスを予測可能なものにする。例えば、クルマの運転の仕方をセンサーで把握し、それによって保険プラン提案が変わるなどだ。
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・どの産業もIoTビジネスになるだろう。
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・IoTの世界は、4つの本質的な要素からなる。それはデバイス、情報を伝送するネットワーク、サービス、アプリケーション。
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・デバイスとネットワークで情報を伝送するのに、Wi-Fiはセルラーとシームレスに使われることで存在感を出す。
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Jasper Wirelessは、IoTにおけるWi-Fiの位置づけについて、IoTがプロダクトビジネスをサービスビジネス化するという考え方を提示し、Wi-Fiはその中の欠かせない要素だとしていた。

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岸田 重行(きしだ・しげゆき)

情報通信総合研究所上席主任研究員。1990年一橋大学卒業、NTT入社。1997年より現職。海外・国内のモバイル通信業界に関して、サービス動向から企業戦略まで広く調査研究を行っている。「通信事業者はどこへ行く」(「情報通信アウトルック2011」共著)「アプリケーション・ストア・ブームの衝撃」(「情報通信アウトルック2010」共著)「LTEの提供エリアはスムーズに広がるのか-世界におけるLTE普及への展望」(日経コミュニケーション2009年7月15日号)など、記事執筆・講演多数。