ドコモ、夏モデル12機種とdポイントのサービス概要を発表、ローソンと業務提携も
docomo coming to a new stage with new +d
2015.05.13
Updated by Asako Itagaki on May 13, 2015, 20:53 pm JST
docomo coming to a new stage with new +d
2015.05.13
Updated by Asako Itagaki on May 13, 2015, 20:53 pm JST
5月13日、NTTドコモは「2015夏 新サービス・新商品発表会」を開催した。4月28日に発表された中期目標に向けた新たな取り組みにおける「+d」の展開として発表されたdポイント、dポイントクラブ、dカードのサービス提供が12月1日に開始されることが明らかにされた。また、ローソンとの間で、双方の顧客の利便性向上と相互送客による企業価値向上を目的とした業務提携について合意したことが発表された。
4月28日の発表の通り、従来の「ドコモポイント」が「dポイント」に、「ドコモプレミアクラブ」が「dポイントクラブ」に、「DCMX」がポイントカード機能とクレジットカード機能を併せ持つ「dカード」にそれぞれリニューアルされる。
dポイントについては、プラスチックカードの「dポイントカード」が発行される。従来の月々の回線利用料金やdマーケットでの支払いに加え、dポイントカードを提示しての加盟店での買い物で、利用額の1%がポイントとして付与される。また、その際dカードを利用してクレジット決済した場合は、さらに利用額の1%のポイントが付与される。たまったdポイントにつては、ドコモ商品の購入代金やdマーケットでの支払いのほか、1ポイント1円(税込)でdポイント加盟店での買い物や携帯電話利用料金の支払いに当てることができる。
ローソンとの業務提携では、最初の取り組みとして、6月1日からDCMXを利用した決済において決済金額の3%を割引する。12月1日からは、ローソン店舗で買い物の際に、dカードやdポイントカードの提示で1%のポイントが貯まり、支払いにもdポイントが利用できるようになる。ローソンでdカードを使って支払いをする場合、カード決済での1%ポイント付与と合わせて5%のポイントが付与されることになる。
12月からはdポイントとローソンで利用できるポイントカード「Ponta」のポイント相互交換を開始する。利用情報については、個人情報はマスクした形でマーケティング情報として共有する方針としている。
▼株式会社NTTドコモ代表取締役社長 加藤薫氏(左)と株式会社ローソン代表取締役社長 玉塚元一氏
その他、ローソン店舗やドコモショップでの会員獲得キャンペーン等のプロモーション実施、ドコモのスマートフォンへのローソンアプリのプリインストールなどの施策を実施する。ローソンの玉塚元一代表取締役社長は「相互双客をベースにしてドコモショップ2,400店舗とローソン11,000店舗でヘルスケア、店舗連携、共同販促などの取り組みを進める」とした。
両社の提携を記念して、ローソンとドコモのコラボ商品「ドコモダケたっぷりなめこのおろしそば」(6月2日発売)「ドコモダケきのこごはんおにぎり」(6月9日発売)「ドコモダケマフィンミックスフルーツ」(6月9日発売)を発売する。
▼発売されるコラボ商品。玉塚氏と加藤氏のおすすめは「ドコモダケマフィンミックスフルーツ」。
パートナーとドコモによる新たなサービスとして、6つのサービスが発表された。
ABCクッキングスタジオ(料理教室・以下ABC)、Cookpad、食べログとのコラボレーション。動画とイラストを使ったABCの料理レッスンを自宅で受けられる。また、Cookpadのレシピ検索ランキング、食べログの人気ランキングやクーポンなどの有料サービスを追加料金無しで利用できる。
3月1日から提供している「家のあんしんパートナー」(月額450円(税抜))に、追加料金なしで室内に置いたスマートフォンやタブレットにより外出時の留守宅のみまもりに利用できる「家のあんしん」アプリや、不意の発熱や怪我などの治療について専門家が相談にこたえる「健康相談ダイヤル」を提供する。またジャパンベストレスキューシステム株式会社との提携により、電話による依頼で離れた場所で暮らす家族の様子をスタッフが確認する「在宅確認サポート」を提供する。これらのサービス追加と同時に、ドコモの回線契約の有無にかかわらず「家のあんしんパートナー」を利用できるようになる。
スマートフォンなどで撮影した写真をフォトブックにして毎月届ける新サービス。ドコモの写真アプリ「フォトコレクション」に保存された写真の中から、ユーザーが選択した写真をフォトブックに印刷して指定の住所に配送する。
4K映像を見られるひかりTVの新しいチューナーでdTVが視聴可能になる(2015年夏提供予定)。また、録画した番組や放送中の番組を、スマートフォンやタブレットの専用アプリで家の外から視聴できるサービスを開始する(2015年中予定)。「ドコモ光を楽しんでいただくためのひかりTVとのサービス連携」(加藤氏)と位置づける。
第一弾として、dヒッツからFacebook上に投稿された楽曲をFacebookのニュースフィード上で試聴できる機能を2015年夏から開始する。Facebookのタイムラインからdヒッツやdミュージックに遷移して、フル楽曲を聞いたり購入することもできる。また、dアニメストアで提供するアニメ作品のFacebookページを作成し、簡単に「いいね!」やシェアができるようにすることで、おすすめアニメなどの情報をFacebook上で共有しやすくする。
▼dヒッツからFacebookに直接楽曲をシェアできるようになる(画面は開発中)
タワーレコード、レコチョク、ドコモの3社が提供するアーティストとファンの支援プラットフォーム。登録したアーティストはEggs上に自分のプロフィール情報や活動情報を掲載するページを作成して、自身の楽曲や活動を公開できる。将来的にはクラウドファンディング的なしくみでファンがアーティストのCDリリースを支援するなど、より多彩なコミュニケーションが可能になる。
夏モデルとして発表された機種は、スマートフォン8機種、タブレット2機種、フィーチャーフォン2機種の計12機種(うち2機種はすでに発売済み)である。全ての機種でカメラとディスプレイを強化しており、OSはAndroid5.0を採用している。
ドコモの各種サービスの契約と本人確認には現在docomoID/パスワード、SPモードパスワード、ネットワーク暗証番号などを用いているが、5月下旬以降順次生体認証にも対応する。夏モデルでは、Arrows NX(F-04G)がスマートフォンでは世界初の虹彩認証に対応、Galaxy S6 Edge(SC-04G)、Galaxy S6(SC-05G)、AQUOS ZETA(SH-03G)が指紋認証に対応する。
下り最大225MbpsのPREMIUM 4Gには、ARROWS NX(F-04G)、Galaxy S6 Edge(SC-04G)、Galaxy S6(SC-05G)、AQUOS ZETA(SH-03G)、XPERIA Z4(SO-03G)、AQUOS PAD(SH-05G)、XPERIA Z4 Tablet(SO-05G)のスマートフォン5機種、タブレット2機種が対応する。
比較的低価格でコンパクトな機種として、AQUOS EVER(SH-04G)とXPERIA A4(SO-04G)を揃えた。加藤氏によれば「2年前に2トップ戦略で購入されたお客様がそろそろ機種変更の時期に差し掛かることもあり、少しでも安く作るためにコストに着目して商品開発から進めてきた」とのこと。
フィーチャーフォンタイプの端末はARROWSケータイ(F-05G)とAQUOSケータイ(SH-06G)の2機種。見た目や操作感はフィーチャーフォンだが、OSにはAndroidを採用しており、LINEアプリが利用できる。現在ドコモケータイを使っているユーザーに最低限必要な機能に絞って提供するということで、テザリング機能やおサイフケータイ機能は提供しない。通信についてはSPモードの利用となるが、料金プランはFOMAのパケット定額サービスなどがそのまま適用される。
▼ARROWSケータイのLINEアプリ。十字キーで矢印カーソルを動かし、「決定」ボタンで選択。
質疑応答でフィーチャーフォンのプラットフォームにAndroidを採用した理由として、加藤氏は「アプリも部品もAndroid向けのものが増え、エコシステムが回っていて経済的に端末が作れる」ことを理由として挙げた。フィーチャーフォン型の端末を作り続ける理由としては「『音声通話とメールだけできればいい』『従来のフィーチャーフォンをずっと作り続けて欲しい』というお客様がとても多いので、そうした操作性の端末は作り続けていく必要がある」とした。また、今回発売するドコモケータイについてはiモードには対応しないが、iモードを利用するユーザーがいるので今後もiモードは提供していくとした。
【報道発表資料】
・ドコモポイントを進化させた新たなポイントサービス「dポイント」を提供
・NTTドコモとローソンの業務提携合意について
・「dポイント」と「Ponta」の相互交換を開始
・dマーケットの新サービス「dグルメ」を提供開始
・「家のあんしんパートナー」の機能拡充
・「フォトコレクションプラス」を提供開始
・ NTTドコモがFacebookと機能連携を強化
・「Eggsプロジェクト」のサービス「Eggs」を提供開始
・2015夏モデルの10機種を開発
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。