KDDIは夏モデル10機種を発表、リアルサービス「au WALLET Market」をスタート
"It is a new chance to rebuild what we have"
2015.05.14
Updated by Naohisa Iwamoto on May 14, 2015, 20:47 pm JST
"It is a new chance to rebuild what we have"
2015.05.14
Updated by Naohisa Iwamoto on May 14, 2015, 20:47 pm JST
KDDIは2015年5月14日、2015年夏モデルの新端末や新サービスの発表会を開催した。モバイルサービスを支える夏モデルのラインアップは発売済みのGalaxy S6 edgeを含めてスマートフォンが7機種、タブレットが2機種、いわゆる「ガラホ」が1機種。リアルサービスでは、auショップで「ちょっといいもの」を購入できるECサービス「au WALLET Market」の開始をアナウンスした。
▼KDDIの夏モデル新製品ラインアップ
発表会に登壇したKDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、「モバイルサービスとリアルサービスの2つのドメインで生活革命を起こす」と語った。auは、通信サービスの提供にとどまらず日々の生活を便利で豊かにすることも目指すとして、モバイルとリアルの両側面から新サービスを紹介した。
モバイルサービスでは、夏モデルの新端末を紹介した。最初に紹介したのは、Android OSを採用した利便性とスマートフォンの使い勝手を兼ね備えたガラホの「AQUOS K」の新製品。高品質な通話が可能なVoLTEに対応し、人口カバー率99%の「Always 4G LTE」でスピーディーな発着信と高音質の通話をどこでも利用できることをアピールした。またVoLTE対応のケータイ向けのプランを新設。無料通話を1100円分含むダブル定額のパケットプランで月額1798円から、電話カケ放題プランでも月額3000円から利用でき、3Gケータイ並みの料金でVoLTEのガラホを利用できるとした。
「Summer au」と銘打ったスマートフォンのラインアップでは、「カメラ!」をキーワードにしてラインアップをそろえたという。いずれもネットワークはキャリアアグリゲーション(CA)に対応し、4G LTEが下り最大225Mbps、WiMAX 2+が下り最大220Mbpsの「ダブルで超高速」を実現。また通話しながら文字や位置情報などを共有できる「au VoLTE シンクコール」にも全機種が対応した。
発表会で田中社長は、カメラを軸に夏モデルのラインアップを紹介した。両サイドがラウンドした「デュアルエッジスクリーン」が特徴の「Galaxy S6 edge」(サムスン電子製)は、メインカメラもサブカメラもF1.9レンズを搭載し明るくキレイな映像が撮れることをアピールした。「Xperia Z4」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)は、スマートフォンで料理を撮影することが多いことを指摘し、プレミアムおまかせオートが進化して「料理モード」を搭載したことを紹介した。IGZO液晶と狭額縁のEDGESTデザインが特徴の「AQUOS SERIE」(シャープ製)は、ハイスピードカメラで魅せる70分の1の世界最高のスーパースロー映像が楽しめるとした。
▼「TORQUE」は水中に入れると自動的に判別して「水中カメラモード」が起動する
auオリジナルモデルのスマートフォンは4機種。「isai Vivid」(LG electronics製)は、F1.8の明るいレンズ「LASER CAM 1.8」や大型のイメージセンサーの採用で一眼レフに近づいた撮影体験ができるほか、IPS Quantumディスプレイで撮影した映像を色鮮やかに表示できる。「HTC J butterfly」(HTC製)は、メインの2020万画素に加えて、インカメラも1300万画素のセンサーを採用するほか、リアルタイム美肌モードを搭載してより美しく見せられる自分撮りに力を入れた。海水に対応した「TORQUE」(京セラ製)は、海の中でもキレイにとれる1300万画素カメラをアピール。大人のためのスマートフォン「URBANO」(京セラ製)は、感度とホワイトバランス改善で画質が向上したという。
タブレットは2機種を発表した。「Xperia Z4 Tablet」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)は世界最薄となる厚さ6.1mm、最軽量の393gのボディーに、防水・防塵性能を備えた。au初のオリジナルタブレット「Qua tab」(京セラ製)は、3種類のカラーを用意したコンパクトなタブレットで、防水・防塵に対応する。いずれもオクタコアCPUを採用するほか、タブレットでスマートフォンの画面を表示できる「auシェアリンク」に対応する。auシェアリンクを使うと、タブレット上にスマートフォンの通知や画面そのものを表示でき、スマートフォンが離れた場所にあってもタブレットからLINEなどのスマートフォンアプリを操作できる。
▼Wi-Fiダイレクトを使ってスマートフォンの画面をタブレットに転送する「auシェアリンク」
生活を豊かにするリアルサービスとしては、まずau WALLETが5月に1200万件の申し込みを突破したことを紹介し、「au WALLETを通じて新しいサービスを提供したい」(田中社長)と説明した。au WALLETはマスターカードと提携したサービスで、一般的なポイントカードなどと異なりマスターカード加盟店ならどこでも利用できることを強調。その上で、「いろいろなところで使えるのに、auショップでは端末とアクセサリーしか買えないのはなぜだろうと考え、auショップをグレードアップし本気で物販に参入する」(田中社長)という。
▼リアルサービスとして「本気で物販」に参入することを表明する田中社長
具体的なサービスが「au WALLET Market」で、2つのECサービスを提供する。1つは、auショップを顧客接点として、日常購入頻度が高い商品などの「ちょっといいもの」を販売するというもの。3600万人のauユーザーに対して、全国2500店舗のauショップがあり、月間1000万人の来客があるアセットを活用し、通信以外のライフステージでもauユーザーの要望に応える狙いだ。コメ、水、コーヒー豆、野菜、肉などのちょっといいものをauショップで選び、自宅へ配送するといったサービスとなる。デジタルサイネージによる商品紹介や、auショップのスタッフによる詳細な説明などを通じて、これまでのECとは一味違うサービスに仕立てたいという。
▼auショップを顧客接点としてリアルの物販のサイクルを作る
もう1つがスマートフォンのネット上のECサービス。レストランでの食事、ホテルのイベント、エクササイズやエステなどのプレミアムな商品を特別な価格で提供する。セレクト・アウトレット型ECサイト「LUXA」を運営するルクサと資本業務提携を行い、ルクサのECノウハウを最大限に生かしたサービスを提供する。
au WALLET Marketは、auショップにおけるサービスを夏から一部店舗でスタートし、年度内に全国で本格スタート。ネットのECサービスは夏からスタートする。
【報道発表資料】
・au 2015 Summer auだけのオリジナルモデル4機種を含む7ブランドが勢揃い!
・au 2015 Summer au初となるオリジナルタブレットと最新Xperiaタブレットが登場!
・国内初!「VoLTE」に対応したauケータイ「AQUOS K」が登場
・「VoLTE」対応auケータイ向け料金プランについて
・通常では出会えない厳選商品をauショップやネットで販売! 「au WALLET Market」がこの夏オープン
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登録はこちら日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。