ウエアラブル端末は12%増、タブレットは5%減、16年上期の市場動向--GfKジャパン
2016.08.22
Updated by Naohisa Iwamoto on August 22, 2016, 06:28 am JST
2016.08.22
Updated by Naohisa Iwamoto on August 22, 2016, 06:28 am JST
全国の有力家電・IT取扱店の販売実績データなどを基にした2016年上半期の家電およびIT市場の販売動向を、GfKジャパンが2016年8月19日に発表した。テレコム市場、IT市場ではウエアラブル端末が伸びる一方で、携帯電話/スマートフォン、パソコン、タブレットなどが軒並み前年比でマイナスとなった。
テレコム市場では、携帯電話が前年比5%減の1480万台で、そのうちスマートフォンが同1%減の1250万台だった。スマートフォンは携帯電話販売の84%を占めた。SIMフリースマートフォンは数量比でスマートフォンの5%を占めるところまで成長した。携帯電話の契約形態別に見ると、総務省の端末値引き適正化の取り組みの影響を受けて、MNPを含む新規契約は数量で前年比15%減と落ち込んだ。一方で市場の大多数を占める機種変更契約は微減にとどまったという。
ウエアラブル端末は、前年比12%増の59万台となった。市場拡大を牽引したのは、市場の約6割を占めるフィットネストラッカー(前年比38%増)と約2割を占めるスポーツウォッチ(同25%増)。前年にアップルウオッチが発売されて話題となったスマートウオッチは、同34%減と大きく前年を下回った。
IT・オフィス市場では、パソコン、タブレットといった主要製品の市場が縮小し、全体としてもマイナス成長になった。パソコンは前年比2%減の580万台と、買い替え年数の長期化や若年層を中心としたスマートフォンシフトの影響が表れた数字となった。その中で、リセラー市場が同6%増、Windows 7環境へのニーズが高いリセラー市場における旧世代CUP搭載パソコンの一時的な需要拡大などがあり、全体としては微減に踏みとどまった。
タブレット端末は前年比5%減の350万台と、マイナス成長に転じた。リテール市場は同2%減と2014年上半期以来の前年割れ、好調が続いていたリセラー市場も同2ケタ減へと転じた。リテール市場では、購入者層の拡大が停滞していることや、買い替え・買い増しが鈍化していることが、リセラー市場では導入意向の高い企業の需要が一巡したことなどが背景にあると、GfKジャパンは分析している。
【報道発表資料】
・「2016年上半期 家電・IT市場動向」
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