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有機エレクトロニクスはSociety 5.0社会の実現に資することは可能か?

Is it possible for organic electronics to contribute to the realization of Society 5.0 ?

2023.06.17

Updated by WirelessWire News編集部 on June 17, 2023, 16:01 pm JST

山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)は、有機エレクトロニクス実用技術の研究開発成果を産学連携で推進するセンターとして2013年に設立されました。このセンターの大きな特徴は事業化・産業への応用(社会実装)を最重要視していることです。つまり企業からのニーズに応えることに強いプライオリティを置いています。

そして政府からは、第5期科学技術基本計画(2016年〜)において我が国が目指すべき未来社会の姿として「Society 5.0」、すなわちサイバー空間とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)の実現が提唱されています。

このサイバーとフィジカルをつなぐ技術が「センサー」であり、これは有機エレクトロニクスの極めて具体的な形として製品化されていますが、INOELはこのセンサー開発能力そして独自の印刷技術により大きなアドバンテージを築いている、と言えるでしょう。

今回はこのINOELをリードしてきた時任静士(ときとう・しずお)氏に、連携研究や事業化における苦労話なども含め「有機エレクトロニクスとSociety5.0社会」の関係について話題提供いただきます。(竹田)

6月21日(水曜日)19:30開始
有機エレクトロニクスはSociety 5.0社会の実現に資することは可能か?

時任静士(ときとう・しずお)山形大学有機エレクトロニクス研究センター・プリンテッドデバイス技術研究部門・卓越研究教授時任静士(ときとう・しずお)山形大学有機エレクトロニクス研究センター・プリンテッドデバイス技術研究部門・卓越研究教授

1987年九州大学大学院総合理工学研究科博士課程修了(工学博士)、同大学院助手を経て、1988年カリフォルニア大学サンタバーバラ校博士研究員、1990年には豊田中央研究所主任研究員、2001年日本放送協会(NHK)放送技術研究所主任研究員、2009年同研究所表示・機能素子研究部部長。2010年山形大学大学院理工学研究科・卓越研究教授に就任、2011年 同大学有機エレクトロニクス研究センター副センター長、2015年にセンター長。2019年・東京理科大学大学院客員教授(兼務)、2020年東京大学 生産技術研究所 リサーチフェロー (兼務)。2020年Academic Advisory Panel, Flexible and Printed Electronics, IOP Science

専門は、共役系高分子の合成と光・電子物性、有機EL材料開発と高性能有機EL素子、有機半導体材料開発および高移動度有機トランジスタ、フレキシブル・ディスプレイ基盤技術、印刷有機トランジスタおよび集積回路応用に関する研究、有機トランジスタ型バイオセンサー、圧力センサ及び応用フレキシブル・ハイブリッドエレクトロニクス(FHE)の基盤及び応用など。

・日程:2023年6月21日(水曜)19:30から45分間が講義、その後、参加自由の雑談になります。Zoomミーティング形式で実施します。
・「シュレディンガーの水曜日」は2023年5月から招待制に移行しました。参加希望の方は下記の4名、もしくは過去に「シュレディンガーの水曜日」で話題提供いただいた方々にお問い合わせください。研究者、研究者OB、理工系の学部生・大学院生の方々の参加をお待ちしております。


「シュレディンガーの水曜日」は、水曜日19時半に開講するサイエンスカフェです。毎週、国内最高レベルの研究者に最先端の知見をご披露いただきます。下記の4人のレギュラーコメンテータが運営しています。

原正彦(メインコメンテータ、MC):ドイツ・アーヘン工科大学 シニア・フェロー原正彦(メインコメンテータ、MC):ドイツ・アーヘン工科大学 シニア・フェロー
1980年東京工業大学・有機材料工学科卒業、83年修士修了、88年工学博士。81年から82年まで英国・マンチェスター大学・物理学科に留学。85年4月から理化学研究所の高分子化学研究室研究員。分子素子、エキゾチックナノ材料、局所時空間機能、創発機能、揺律機能などの研究チームを主管、さらに理研-HYU連携研究センター長(韓国ソウル)、連携研究部門長を歴任。2003年4月から東京工業大学教授。現在はアーヘン工科大学シニア・フェロー、東京工業大学特別研究員、熊本大学大学院先導機構客員教授、ロンドン芸術大学客員研究員を務める。

中山知信(レギュラーコメンテータ):物質・材料研究機構(NIMS)グローバル中核部門長兼広報室長中山知信(レギュラーコメンテータ):物質・材料研究機構(NIMS)グローバル中核部門長兼広報室長
1988年東京工業大学大学院・材料科学専攻修士修了。91年、理化学研究所・表面界面工学研究室に移籍し、原子操作技術、ナノ物性研究に従事。2002年、物質・材料研究機構(NIMS)に異動。08年からは、国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(WPI-MANA)PI、同拠点副拠点長および事務部門長、若手国際研究センター副センター長を務める。現在は、NIMSグローバル中核部門長と広報室長を兼務して研究の活性化に力を入れている。

澤田莉沙(司会進行およびMC):物質・材料研究機構(NIMS)広報部門澤田莉沙(司会進行およびMC):物質・材料研究機構(NIMS)広報部門
大阪大学大学院生命機能研究科にて博士(理学)を取得。生命機能のアウトリーチ活動のため水族館で勤務した後、分野の垣根を超えた科学全般の普及活動に従事。2020年より物質・材料研究機構にて材料分野の広報活動を担当。個人活動として国内外の科学コミュニケーション活動を網羅的に調査し、コミュニティ同士のゆるい繋がりや情報共有ネットワークの構築を模索中。科学コミュニケーション研究会 運営メンバー。

竹田茂(司会進行およびMC):スタイル株式会社代表取締役/WirelessWireNews発行人竹田茂(司会進行およびMC):スタイル株式会社代表取締役/WirelessWireNews発行人
日経BP社でのインターネット事業開発の経験を経て、2004年にスタイル株式会社を設立。10年にWirelessWireNewsを創刊。早稲田大学大学院国際情報通信研究科非常勤講師(1997-2003年)、独立行政法人情報処理推進機構・AI社会実装推進委員(2017年)、編著に『ネットコミュニティビジネス入門』(日経BP社)、『モビリティと人の未来 自動運転は人を幸せにするか』(平凡社)、近著に『会社をつくれば自由になれる』(インプレス/ミシマ社)、など。

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