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ハナムラチカヒロ chikahiro_hanamura

1976年生まれ。博士(緑地環境計画)。大阪府立大学経済学研究科准教授。ランドスケープデザインをベースに、風景へのまなざしを変える「トランスケープ / TranScape」という独自の理論や領域横断的な研究に基づいた表現活動を行う。大規模病院の入院患者に向けた霧とシャボン玉のインスタレーション、バングラデシュの貧困コミュニティのための彫刻堤防などの制作、モエレ沼公園での花火のプロデュースなど、領域横断的な表現を行うだけでなく、時々自身も俳優として映画や舞台に立つ。「霧はれて光きたる春」で第1回日本空間デザイン大賞・日本経済新聞社賞受賞。著書『まなざしのデザイン:〈世界の見方〉を変える方法』(2017年、NTT出版)で平成30年度日本造園学会賞受賞。

その情報はファクトかフェイクか? 前編 米大統領選に付きまとう得体の知れない言説から考えてみる

ドナルド・トランプが度々口にする「フェイクニュース」。これは、2017年1月に大統領選後初めて行われた記者会見の場で、アメリカのCNNの記者に対してトランプが言い放ち、日本でも話題を呼んだ。

2021.01.07

正体不明な必需品としての「常識」 (3)常識と非常識はどう峻別されるべきか

「非常識」とは一体何を指すのだろうか。それがはっきりと明文化されていそうなのが「法律」である。法治国家に住む私たちは、自分の行動の基準を独裁者に決めてもらうのでもなく、企業に委託するのでもなく、法律に委ねることにしている。

2020.12.25

正体不明な必需品としての「常識」 (2)多数決で成立する常識は危うい

「常識」というものは、どのようにして生まれるのだろうか。そもそも、私たちが何かを常識として受け入れる時に辿る道筋は、それほど多くはない。考えられるのは、主として二つのアプローチである。

2020.12.24

正体不明な必需品としての「常識」 (1)改めて問う「現実」「常識」とは一体何なのか?

私たちは、一度現実として受け入れたことを疑いたくない。特にそれがずっと信じられてきたことや、大勢の人々が同じように信じるものなら、なおさら疑いを立てるのに勇気が必要だ。地球は平らであり、太陽や星々は地球の周りを回転している地球平面説は、多くの人に否定された「空想」である。

2020.12.12

グローバリズムから「インターローカリズム」へ

2020年1月より世界中に拡散したといわれる新型コロナウイルスと、それに端を発するパンデミック現象は、半年経った今でも世界中を席巻している。この新型コロナウイルスという存在そのものや、その危険性についてはまだよく分かっていない部分も多い。その中でWHO(世界保健機関)によって早々と出されたパンデミック宣言や、世界各地で都市封鎖が行われたことで様々な影響が現れている。

2020.07.04

パンデミック後のまなざし「A・B・Cの選択」

前の論考「パンデミックをつくったのは誰か」では、「新型コロナウイルス」という“自然現象”と「パンデミック」という“社会現象”の二つを分けて、「まなざしのデザイン」の観点から考えた。

2020.04.27

「パンデミックをつくったのは誰か」

未曾有のパンデミックに対していかに立ち向かうことができるのかに世界は完全に頭を悩ませている。この緊迫した事態は予断を許さず、パンデミックに一丸となって立ち向かう流れに逆らうような態度は許されない。そんな空気が世界中に漂っている。

2020.04.14

ネガティブの経済学03「コンビニと微生物」

変な問いかけだが、ゴミは“いつから”ゴミになるのだろう。最初から最後までゴミであるようなものはあんまりない。使っている間はゴミとは呼ばれないからだ。しかし使い終わって不必要になると、それはゴミと呼ばれるものに変わる。だからゴミは元々あるものじゃない。どこかの段階でゴミに「なる」のだ。

2020.04.06

五十年後の宇宙船地球号04:“E”の問題

この警告はすでに50年も前に発せられていた。1972年に出されたローマクラブの「成長の限界」という研究報告には、地球の許容量に比べて今の文明があまりに多くの課題を抱えていることが既に指摘されていた。

2020.02.25

ネガティブの経済学02「アウトキャスティング思考」

いつの世も、のけ者やよそ者、村八分やならず者というのは居る。協調性がなく、和を乱し、誰からも相手にされない人々。いや“人々”というのは適切ではないかもしれない。それぞれは孤立した者たちだからだ。

2019.11.19

ネガティブの経済学01「ポジティブの罠」

私たちはとにかく“ポジティブ”を好む傾向にある。ポジティブな思考とは物事を前向きに考えることであり、明るく楽しく素晴らしいことである。

2019.10.08

五十年後の宇宙船地球号03:地球の俯瞰

当たり前のように僕たちを乗せて動くこのこの地球は、把握するには大きすぎるし、観察するには近すぎる。だから普段の生活の中で、ここが“一つの星”であることを意識する時間はそう多くはない。だが今、この星は大きな曲がり角に来ているらしい。

2019.09.06