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競争激化がつづくインド携帯電話市場 - 第2位のリライアンスも業績悪化

2010.05.18

Updated by WirelessWire News編集部 on May 18, 2010, 07:44 am JST

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(cc) Image by McKay Savage

インド第2位の携帯通信事業者、リライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications:以下、リライアンス)が2010年1-3月期決算を発表したが、加熱する価格競争の影響で業績が大幅に悪化したことが明らかになった。

同社の発表によると、同四半期の売上高は11.2億ドルと前年同期の13.56億ドルから減少、また純利益も2億7000万ドルで前年同期比16%減(前年同期3億2100万ドル)となったという。

毎月平均1600万人程度が新規加入しているインドの携帯電話市場だが、いっぽうで全国合わせて15社もの事業者がしのぎを削っているため、価格競争も自然と激しくなり、携帯電話の通話料は0.4セント/分ほどでしかない。そのため先月には、契約者数で首位のバーティ・エアテル(Bharti Airtel)が同1-3月期の決算を発表したが、リライアンスと同じく売上・利益とも前年比で減少していた。

Bloomberg Businessweekの記事によれば、NTTドコモやテレノール(Telenor)といった海外勢が低価格路線を掲げて市場に参入したことを受けて、リライアンスでも通話料を0.5セント/分以下まで引き下げたが、これが通話時間の伸びに結びつかなかったという(WSJの記事によれば、ARPUは139ルピーで、09年10-12月期の149ルピーからやはり減)。なお、同社はCDMA方式の加入者には定額制を導入するなど、低価格戦略で積極的な攻勢をしかけている。同社は直近の四半期に860万人の契約者を新たに獲得、これにより契約者の総数は3月末で1億200万人となっている。

【参照情報】
Reliance Communications Shares Fall in Mumbai on Sales Decline (Bloomberg Businessweek)
Reliance Communications Profit Falls (Wall Street Journal)
インド当局、携帯通信キャリアのM&A加速を勧告
2010年2月末のインドの電話契約数は6億を突破、ワイアレスが94%を占める

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