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NTTドコモ、12月開始のLTEで最大75Mbpsのサービスを提供、パケットARPUの向上を狙う

2010.05.07

Updated by WirelessWire News編集部 on May 7, 2010, 11:40 am JST

2010年3月期 決算説明会資料(PDF)
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NTTドコモは4月28日の決算発表の席上で、今年の12月にサービス開始を予定している次世代サービス「LTE」(Long Term Evolution)の詳細について明らかにした。

LTE導入の背景としては、現状でパケットのトラフィックが「ざっくり言って年々倍増」(山田隆持社長)していることを挙げる。さらにスマートフォンやPCデータ通信の広がりによって一層のトラフィック増が見込まれる。周波数の利用効率を高められるLTEを導入することで効率的なネットワーク作りを進め、顧客満足度を維持したい考えだ。

2010年度には1000局の無線基地局を導入する。東名阪を中心に3Gエリアに重なる形でエリアを展開する計画だ。2010年度のLTE向けの設備投資は350億円規模を見込んでいる。端末はデータカード型から提供、3GとLTEのデュアル端末になる。ハンドセット型は2011年から提供を始める予定だと言う。

サービスは2GHz帯を利用し、5MHz幅で最大37.5Mbpsの通信速度を確保する。これに加えて、室内で可能なところでは10MHz幅を利用して最大75Mbpsのサービスを提供したい意向だ。山田社長は、75Mbpsのサービスエリアの例として、羽田空港や東京駅を挙げた。

音声ARPUが下がり続ける中、NTTドコモもパケットARPUの向上で収益の確保を目指している。2010年度は2009年度比で110円増を計画しているが、これを主に支えるのがパソコンやスマートフォンでの利用だ。今後のパケットARPUの増加を実現するためにも、周波数利用効率が高く高速データ通信が可能なLTEの導入は、一つの契機になりそうだ。

【報道発表資料】
2010年3月期 決算説明会

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