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ノキア シーメンス、モトローラの通信機器部門を現金12億ドルで買収へ

2010.07.20

Updated by WirelessWire News編集部 on July 20, 2010, 11:36 am JST

Nokia Siemens Networks
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ノキア シーメンス ネットワークス(Nokia Siemens Networks:以下、ノキア シーメンス)は米国時間19日、モトローラ(Motorola)の通信機器部門を12億ドルで買収すると発表した。これにより、ノキア シーメンスではチャイナ・モバイル(China Mobile)、ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)、スプリント・ネクステル(Sprint Nextel)、クリアワイア(Clearwire)、KDDIを含む50数社のモトローラの顧客を引き継ぐことになる。

買収発表の記者会見のなかで、ノキア シーメンスのラジーブ・スリ(Rajeev Suri)は、今回の買収について「顧客(獲得)が第一にして最大の目的」と述べ、「多くの新たな顧客と取引関係ができ、また他の顧客に対してもわれわれの立場も強化できるようになることを期待している」としている。

ノキア シーメンスはモトローラから同社のGSM、CDMA、WCDMA、WiMAX、LTEの各関連事業を獲得する。なお、この買収成立には規制当局の承認が必要で、実現時期は年内とみられている。

北米市場での事業強化を課題するノキア シーメンスは、昨年ノーテル・ネットワークス(Nortel Networks)の資産オークションで2度にわたって名乗りを上げていたが、エリクソン(Ericsson)、シエナ(Ciena)にそれぞれ敗れていた。

いっぽう、モトローラでは、携帯電話端末とCATV用セットトップボックスを扱うコンシューマ向け端末部門と、通信機器・インフラ関連部門に組織を分割する計画を明らかにしており、来年前半にはこの分社化を実現する計画をこれまで進めてきていた。

【参照情報】
Nokia Siemens Agrees to Pay Cash for Division of Motorola - New York Times
Nokia Siemens Targets U.S., Japan With Deal - Wall Street Journal
Motorola Unloads Infrastructure Unit on Nokia Siemens - AllThingsD
モトローラ、通信機器部門売却をめぐりノキア シーメンスと交渉 - WSJ報道

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