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ICTタスクフォース、光の道構想でNTT東西は分社化ではなく「機能分離」へ

2010.11.24

Updated by WirelessWire News編集部 on November 24, 2010, 10:30 am JST

総務省の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」(ICTタスクフォース)は、「過去の競争政策のレビュー部会」と「電気通信市場の環境変化への対応検討部会」の第17回合同会合部会を2010年11月22日に開催した。ここで全世帯のブロードバンド化を推進する「光の道」構想について、『「光の道」構想実現に向けて 骨子(案)』が示された。骨子(案)では、NTTの組織形態として、分社化を伴わない機能分離を適当とするとした。

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(cc) Image by shibainu

ワイヤレスブロードバンド普及には周波数再編を

骨子(案)は、光の道構想の実現に向けた未整備地域の基盤整備は、競争環境による基盤整備を基本とする。NTTのあり方を含めて競争政策を推進する考えだ。NTTと競争事業者の一層の公正競争を実現するとともに、既存の制度・ルールを見直して消費者のニーズに的確に応えられるようにする。

設備競争の促進としては、線路敷設基盤の開放、アクセス網のさらなる開放に向けて取り組み設備競争の促進を目指す。移動通信では、事業展開の課題になる鉄塔等の物理的なスペースについてオープン化に向けた取り組みを進める。また、アクセス網の多様化の推進に向けて、ワイヤレスブロードバンドの整備・普及に向けて大胆な周波数再編を行ことが適当としている。その中で、既存の周波数利用者の移行コストにも触れ、市場原理を活用した制度を検討することを提示した。

光ファイバーを使ったアクセス網では、現在は回線をまとめた1芯単位の接続料金が設定されているシェアドアクセス方式において、分岐回線単位の接続料金設定により、接続料金の低廉化を目指す方向を示した。

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ボトルネック設備利用の同等性確保にはNTTの「機能分離」

NTTのあり方が問われた、ボトルネック設備となる光回線事業に関しては、骨子(案)ではNTTの「機能分離」を適当とした。議論段階では、NTT東西の組織形態の見直しにより実現する"構造的措置"として、完全分社化する「資本分離」、NTT持株会社のもとで別会社化する「構造分離」、組織形態の見直しを伴わない"非構造的措置"として当該部門と他部門とのファイアウォールを厳格化する「機能分離」の3案を検討した。これらについて、設備競争やサービス競争の促進の観点のほか、国民のアクセス権の保障、グローバル競争への対応などから検討した結果、「機能分離」を行うことが現時点で最も現実的かつ効率的とした。

機能分離の方法としては、ボトルネック設備を保有する部門へのアクセスに関して、他事業者とNTT東西の他部門と同等性を確保するために厳格なファイアウォール措置を構築することが適当とした。ファイアウォールを設ける範囲としては、(1)アクセス網のみを対象、(2)アクセス網+中継網を対象--の2つのオプションが考えられる中で、(2)のアクセス網と中継網を一体とした設備をボトルネック設備と捉えることが適当とした。また、NTT東西に対して課せられている規制を、委託先子会社などにも遵守させる措置を講じる必要性も挙げられた。

ソフトバンクが提案している「光アクセス会社構想」についても議論し精査した。光ファイバー投資額やアクセス回線維持費、バランスシートなどの事業成立の可能性と、メタルから光へのマイグレーションにかかる諸課題を踏まえると、不確実性が高いとの意見を述べた。

【報道発表資料】
「光の道」構想実現に向けて 骨子(案) [PDF]

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