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M2Mクラウド型プラットフォームのAxeda

2011.01.20

Updated by WirelessWire News編集部 on January 20, 2011, 16:00 pm JST

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【企業名】Axeda Corporation
【所在地】米国マサチューセッツ州 (25 Forbes Boulevard - Suite 3, Foxboro, MA 02035)
【URL】http://www.axeda.com/

M2M(マシン・トゥ・マシン)のAxeda Corporationは2000年創業(当時はAxeda Systems, Inc.)で、当初は主に製造業などの大企業に対してセキュアなリモート・アクセスのサービスを提供していた。インターネットを使ったリモート・モニタリングのシステムだったようだ。現在は、M2Mクラウド・プラットフォームと銘打って、簡単にM2Mシステムを構築できる基盤とアプリケーションを医療機関、輸送機関、消費者家電、工業その他、広範な企業顧客に提供しており、ここ数年で急成長中のようである(2010年4月にボストン・ビジネス・ジャーナル(BBJ)から最も成長の速い企業の1社に選出されている)。

同社はリモート・サービスの分野では初となったVeriSign社のセキュリティ認証を2006年に受けた。同社のプロットフォームはM2Mで用いる接続、アプリケーションの構築、運用管理に必要なインフラストラクチャーの90%をカバーしているという。利用する企業は残りの10%を作ればよいということらしい。

M2Mにおいては、ユーザインタフェース(利用する企業の運用担当者などが見る画面など)は全体のごく一部だそうで、裏側に隠れた大部分をAxedaプラットフォームが提供することで、導入企業は迅速、簡易かつ安価にM2Mのメリットを享受できるようになるという。この隠れた部分には、ウェブサービスとの統合、アプリケーションのロジックやルール、スクリプト、また、アラーム、データ・モデル、リポジトリ―、認証などがあって、実際のリモート・サービスやフリート・マネジメント(動的な車両管理)、スマートグリッドなどのM2Mアプリケーションを支え、有線または無線で通信デバイスを介して遠隔地にあるアセットを監視、管理する。また、Firewall-Friendly(ファイヤーウォール・フレンドリー)通信技術という同社技術で遠隔地の装置のソフトウェアを管理(パッチやアップグレードの配信、遠隔更新など)し、ログや設定情報の収集も用意に実装できるそうだ。

キャリアやデバイスには非依存で、導入企業側のエンジニアがAxeda(エィクシーダと読むようだ)のSDK(ソフトウェア開発キット)を使って、数日でM2Mシステムを構築できるという。AT&T、Sprintなどのキャリアや、システムインテグレータとしてのDeloitte、日立ハイテクなどがパートナーに名を連ねている。顧客にもEMCやPhilips、Agilentなどの名前が挙がっている。

同社の開発者向けページ(Axeda Developers Connection)にはサンプル・アプリケーションやチュートリアル、ドキュメント、フォーラム、パートナー情報などがあり、Axedaプラットフォームに60日間、無料でアクセスできるとのこと。同社は自らエンド・エンドで100%構築して提供するのではなく、90%まで用意して残りを導入企業側やSI事業者に任せることで効率的な事業運営を目論んでいると思われる。

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