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韓国政府が「国産クラウドOS」の開発に意欲 - サムスン、LGに協力呼びかけ

2011.08.25

Updated by WirelessWire News編集部 on August 25, 2011, 12:48 pm JST

韓国政府が、サムスン(Samsung)やLG(LG Electronics)をはじめとする国内の企業各社を巻き込んで、モバイル端末用の「国産クラウドOS」の開発に乗り出す意向を示していると、FTなど複数のニュース媒体が報じている。グーグル(Google)によるモトローラ(Motorola)買収の発表を受け、Android OSへの依存度が高い現状から脱却する狙いがあるという。

FTによると、韓国政府の知識経済部(Ministry of the Knowledge Economy)は現地時間24日、この国産クラウドOSの開発に向けたコンソーシアムの設立を計画しており、10月にその詳細を発表すると語ったという。同政府はすでにサムスンとLGの両社に参加の呼びかけを行っており、またコンソーシアムについては中小のIT企業が参加メンバーの半数程度を占めるようにしたい考えだという。

同政府では、この国産OSをいずれはグーグルの「Chrome OS」と競合できるようなものにしたい考えで、たとえばクラウド上に保存したデータにスマートフォンやPCなどさまざまな端末からアクセスできるようなイメージを描いているという。

さらに同政府のキム・ジェホン(Kim Jae-hong)商務長官代理は報道陣に対し「長期的には、グーグルだけに依存する現在の状態を続けることは難しい」と語ったという。

これに対し、サムスンは現時点では時期尚早としてコメントを差し控えており、LGでも政府の見解を聞いてみたいと述べるにとどまっている。ただし、キム氏はグーグルのモトローラ買収後に、それまで参加に消極的だったサムスンの姿勢が変わったとも述べており、両社の参加の可能性は高いと見ているという。

いっぽう、通信分野に詳しいアナリストなどの間からは、韓国政府の計画は現実的なものではなく、成功する見込みは乏しいとの見方も出ているという。またソフトウェア分野でのキャッチアップの余地があまりに大きいことから、サムスンやLGといった端末メーカーは、外国メーカー製のOSの買収、あるいはOSの供給元の多角化を検討すべきと述べている。たとえば、シンガポール国立大学のチャン・シージン(Chang Sea-jin)教授は、「短期的には、マイクロソフトのWindows Phone OSとAndroidとの釣り合いをうまくとり、グーグルへの依存状態を解消する方がより理にかなっている」と述べている。また、HMCインベストメント証券(HMC Investment Securities)のグレッグ・ロウ(Greg Roh)というアナリストは、「市場環境が急速に変化するなかで、脅威に対する解決策を求めたがる韓国政府の気持ちはわかるが、政府の肝いりによるOS開発というのは方向性が間違っている。こうした問題は市場に任せるべき」としている。

【参照情報】
Seoul seeks to build mobile platform -
South Korea plans cloud OS range to boost Samsung, LG - ZDNet (UK)
Korea aims to create its own cloud OS - Rethink Wireless

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