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[2011年第44週]携帯3社スマホ効果で好業績、スマホ法人利用への方策

2011.11.07

Updated by Naohisa Iwamoto on November 7, 2011, 11:00 am UTC

201111071100-1.jpg文化の日を挟んだ第44週には、NTTドコモが2012年3月期の第2四半期決算を発表して大手3社の決算が出揃った。NTTドコモは減収減益、そのほかの2社は増収増益という決算だった、とはいえ、そのドコモも制度見直しによる引当金減の影響による減収減益で、実質的には増収増益としている。スマートフォンに出遅れたKDDIも含めて3社ともスマートフォン躍進の波に乗り、堅調な業績を残している(関連記事:携帯3社の2012年2Q決算、減収減益のドコモ、復活したKDDI)。

そのNTTドコモは決算と同日、2015年度に向けた取り組み「中期ビジョン2015-スマートライフの実現に向けて-」を発表した。これはドコモが2020年ビジョンとして掲げている「HEART-スマートイノベーションへの挑戦-」に向けたステップとして策定したもの。「モバイルのサービス進化と、産業・サービスの融合による新たな価値創造への取組みをドコモのクラウドで加速させ」るとしている(関連記事:NTTドコモ、スマホやXi、クラウドを軸にした「中期ビジョン2015」)。

進むスマホの法人利用の方策

201111071100-2.jpgスマートフォンは個人の利用でも大きなメリットを見出すが、法人でも手をこまねいてはいられない。好むと好まざるとにかかわらず、携帯電話の製品はスマートフォンに大きくシフトしているため、法人でも利用を前提にする必要が出てくる。

そうした中、ソフトバンクモバイルは、法人向けにスマートフォンやタブレット端末に対応したソリューションを提供するサービス「モバイルソリューションマーケット」を開始したと発表した。インターネットでビジネス上の課題解決や業務効率化に役立つソリューションを簡単に購入できるようになる。当初は、手書きでファイルの同時編集ができる「Drawon」、資料共有などが可能な「Handbook」、グループウェアやワークフローを活用できる「NICollaboR5」がマーケットプレイスに並んでいる(関連記事:ソフトバンク、スマホ法人ソリューションを買える「マーケット」開設)。

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またKDDI、セールスフォース・ドットコム(以下セールスフォース)のサービスをAndroid端末で利用できるアプリの提供を開始する。アプリの名称は「KDDI Advanced Viewer for Salesforce」で、セールスフォースの「Salesforce CRM」と「Chatter」を連携させて利用できる(関連記事:KDDI、安全性と利便性を兼ね備えたSalesforce.com用アプリを提供)。

業務システムにスマートフォンを活用した事例の発表もあった。愛知県名古屋市に本社を置くフジタクシーグループは、スマートフォンを利用した新しいタクシー配車管理システム「SMART」への移行を決定し、500台のスマートフォンを導入した。タクシー無線などを使った専用機器のシステムから、汎用的なスマートフォンを使ったシステムへの転換となる(関連記事:フジタクシー、スマホ利用のタクシー配車管理システムを導入)。

新しい製品、新しいサービスへの動き

一方、個人向けのコンテンツサービスでも動きがあった。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、スマートフォンXperia arcおよび同 acroをPlayStation Certifiedに対応させると発表した。新たに対応するのは、NTTドコモのXperia arc SO-01C、Xperia acro SO-02C、KDDIのXperia acro IS11Sの3機種。12月上旬のコンテンツ配信開始を予定している(関連記事:Xperia arcとacroで初代プレステのタイトルを利用可能に
)。

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NECカシオモバイルコミュニケーションズ(NECカシオ)は新商品記者発表会を開催し、同社が展開するブランド「MEDIAS」でのスマートフォン戦略や、2011冬モデル各製品の位置づけなどを説明した。薄さといったハード面だけでなく、使い勝手なども含めたMEDIASブランドの価値を高める戦略である。また、スマートフォンのグローバル展開についての方針を明らかにした(関連記事:ハードの魅力と使った心地よさをMEDIASブランドの価値に--NECカシオの戦略)。

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未来への一歩が動き出した。NTTドコモは、異なる言語の通話をネットワークサービスが仲立ちする「通訳電話」の試験提供を開始する。通訳電話サービスは、音声認識や翻訳、音声合成といった機能をドコモのネットワーク上で処理し、リアルタイムに近い通訳サービスを提供する。2011年11月9日から企業・団体を対象にした試験サービスを開始。11月下旬には個人を対象とした試験サービスを始める(関連記事:ドコモ、異なる言語で通話できる通訳電話を試験提供)。

最後に事故の話題。KDDIは2011年11月2日、同日の午前2時10分から埼玉県などで携帯電話サービスが利用しづらい状況が発生していたと発表した。障害の原因は交換設備の故障で、au携帯電話の発着信、Eメールの着信お知らせ、Cメールの発着信が利用しづらくなった(関連記事:au携帯電話で埼玉県などに通信障害が発生)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。