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[2012年第2週]ドコモが純増首位に返り咲き、イエデンワを学校に、Xperia新機種発表

2012.01.16

Updated by Naohisa Iwamoto on January 16, 2012, 11:00 am UTC

グローバルでは、2012 International CESが開催された2012年第2週。国内では今後のワイヤレス業界の姿を占う数値の発表があった。

ドコモが21カぶりの純増首位へ

スマートフォンの提供が始まったXiの躍進で、NTTドコモが元気だ。電気通信事業者協会(TCA)が発表した2011年12月末の携帯電話・PHSの事業者別契約数では、携帯電話の純増数はNTTドコモがXiスマホ効果で40万超とし、ソフトバンクモバイルの連覇を阻んで21カ月ぶりに首位に立った。NTTドコモの「Xi」は約49万の純増で、累計契約数を約114万にまで一気に伸ばした。また、ブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)のUQコミュニケーションズも、28万7800の純増と大きな伸びを見せ、累計を168万8800へと増やした(関連記事:2011年12月の純増首位はドコモ、Xiは約50万の純増で110万契約突破)。

利用者のスマートフォンへのシフトを受けて、広告もスマートフォンにシフトしているようだ。インターネットの利用状況などを調査するビデオリサーチインタラクティブは2012年1月13日、スマートフォン向けの広告出稿の状況を報告した。調査では、5月〜11月のスマートフォン向けの広告主は、累計で538社、763銘柄になった。5月の単月の広告主は168社、227銘柄だったのに対し、11月には246社336銘柄と、ともに約1.5倍に増加した(関連記事:国内のスマホ向け広告主、2011年5月から11月の間で1.5倍に増加)。

一方、法人向けのスマートデバイス市場の拡大を予測する統計もある。2016年度の法人向けスマートデバイス関連事業は、2011年度日で3.7倍、金額で1兆949兆円になると、富士キメラ総研が調査結果を発表している。伸び率の高い分野は、上位からアプリケーションサービス、スマートフォン、運用・保守サービスの順となっている(報道発表資料:『2012 法人向けスマートデバイス関連ビジネスの全貌』まとまる)。

さまざまな局面で利用できるように

携帯電話・PHSサービスの利用シーンが広がる。興味深いのはウィルコムの発表。同社は東京都三鷹市の全ての小中学校に「WX02A<イエデンワ>」を提供すると発表した。市内の小・中学校の全22校と、市役所内にある教育委員会(市役所内)にイエデンワを設置する。イエデンワは据え置き型電話機のデザインをしたPHS電話機で、緊急時の通信手段などとしての活用を想定している(関連記事:東京都三鷹市の全小中学校にウィルコムが「イエデンワ」提供)。

地下鉄での利用も広がる。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの携帯電話事業者4社は、名古屋市営地下鉄の駅間トンネル内で携帯電話サービスを開始すると発表した。サービスを提供するのは、東山線の名古屋〜今池駅間の5.1キロメートル。途中に伏見、栄、新栄町、千種の4駅がある。2012年3月以降にサービスを開始する予定だ(関連記事:名古屋市営地下鉄、東山線の名古屋〜今池駅間から携帯サービスを開始)。

緊急情報の配信をKDDIとソフトバンクモバイルが開始する。災害時に各種の緊急情報を携帯電話に配信する「災害・避難情報」を、KDDIは1月31日、ソフトバンクモバイルは1月30日に提供を始める。NTTドコモはすでに提供済み(関連記事:KDDIとソフトバンク、「災害・避難情報」配信を1月末に開始)。

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ハードウエアに新顔

NTTドコモは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の「Xperia」シリーズのスマートフォン2機種を開発したと発表した。「docomo NEXT series Xperia NX SO-02D」「docomo with series Xperia acro HD SO-03D」で、いずれも高精細なHD液晶を搭載する。ソニー・エリクソンは2012 International CESで4機種の新製品を発表しており、そのうちの2機種がドコモ発表の国内向けモデルだった(関連記事:NTTドコモ、HD液晶を搭載した「Xperia NX」「Xperia acro HD」を発表)。

フェムトセルの新製品の発表もあった。富士通は、LTEに対応した屋内小型基地局「BroadOne LTEフェムトセル」の販売を開始したと発表した。ブロードバンド回線に接続するだけで初期設定作業を行わずに利用できるなど、設置・運用にかかる事業者のコストを低減させられる。グローバル市場で、通信事業者に向けて販売する。

(関連記事:富士通、ブロードバンド回線に接続するだけで使えるLTEフェムトセル

iPad向け法人ソリューションなど

このほかの目立ったニュースをまとめる。iPadを活用する法人向けソリューションが複数登場する。1つは、iPad向けの電子カタログを手軽に作れるサービス。シーイーシーが提供を開始した「Moviebook Enterprise」がそれ。写真、音声、動画、テキストを使った電子カタログを制作するPCソフト「Moviebook Creator」と、iPadでコンテンツを表示・再生する「Moviebook Enterprise」リーダー、配信・管理を行う「Moviebook Enterprise Cloud」で構成されたサービスである(報道発表資料:シーイーシー、iPad用メディアミックス電子カタログの制作および配信サービス「Moviebook Enterprise(ムービーブック エンタープライズ)」提供開始

もう1つは、決済システムにiPadを利用できるソリューション。フライトシステムコンサルティングが提供する決済ソリューション「ペイメント・マイスター」がiPadとiPod touchに対応し、2月から製品を提供する。提供済みのiPhone利用のソリューションに加えて、マルチデバイスでの利用が可能になる(報道発表資料:国内初 iPadを活用したクレジット・銀聯カード決済ソリューション)。

最後に通信事業者の話題を2つ。日本通信は、利用者増によるトラフィック対応として、NTTドコモとの相互接続帯域を10Mbps増強する申し込みを行った。これまでは数Mbps単位で増設していたが、年末年始の新規顧客の増加率の高まりなどから、大幅な帯域の増強に踏み切った(報道発表資料:日本通信、顧客急増に対応して帯域増強)。

KDDIは2012年1月6日、au携帯電話を新規契約する際の契約事務手数料を改定し、3150円とすると発表した。これまで2835円に据え置かれていた。改定は2012年2月14日から。新規の契約事務手数料はすでにNTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・アクセス、ウィルコムが3150円で横並びになっていた(関連記事:au携帯電話の新規手数料が3150円に値上げ、携帯・PHSの5社横並びに)。

昨年の第2週のできごと

・UQの普及が本格化
・ドコモなどの電子書籍ストアが始まる
・キャリアーの動き、いろいろ

[2011年 第2週]契約純増はソフトバンクが9カ月連続トップ、ドコモ&DNP陣営の電子書籍がスタート

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。