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[2012年第14週]春商戦の勝者は? SBMはLTEを今秋開始、ローソンがWi-Fi提供

2012.04.09

Updated by Naohisa Iwamoto on April 9, 2012, 16:30 pm JST

春の嵐が去り、関東地方にも本格的な春がようやくやってきた。各地で入学式などが執り行われた新しい年度が始まった一週間、まずは3月末の契約数のニュースから紹介していこう。

ソフトバンクが圧勝、暴風雨で通信にも影響

電気通信事業者協会(TCA)が発表した2012年3月末の事業者別契約数は、活発な春商戦を反映して携帯3社で約130万の純増となる大きな純増の数値を記録した。とりわけ新しいiPadが加わったソフトバンクモバイルは、同社の過去最高を上回る60万超の純増となった。次いで、KDDIが43万7300、NTTドコモが25万2700という順だった。NTTドコモは3月末に第2世代携帯電話の「mova」のサービスを終了しており、movaのPDC方式で2月末から34万4900の純減があった(関連記事:ソフトバンクが60万超、携帯3社で130万の大幅純増--3月の契約数)。

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台風に勝るとも劣らない暴風雨を日本列島にもたらした、4月3日〜4月4日の巨大低気圧。影響は、携帯電話事業者などのサービスにも及んだ。東北地方を中心に関東信越などの一部地域で、携帯電話がつながりにくかったり、利用できない状況が続いた(関連記事:暴風雨の影響で東北地方などを中心に携帯電話サービスに影響)。

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SBMがLTE参入、KDDIは新技術、ドコモの半導体合弁は頓挫

通信事業者のニュースを3点紹介する。まずは好調なソフトバンクモバイルから。ソフトバンクモバイルは、次世代高速データ通信サービスを2012年秋以降に提供すると発表した。FDD-LTE方式によるもので、スマートフォン向けには月額5985円のパケット定額サービスを提供することを併せて発表した。今後発売する、次世代の高速データ通信サービスに対応したスマートフォンで利用できるようにする(関連記事:ソフトバンクがLTEサービスを秋以降に開始、スマホ向けは5985円定額)。

KDDIは新技術の導入で、ユーザーの利用環境を改善する。au携帯電話のデータ通信に新技術の「EV-DO Advanced」を導入し、無線基地局の混雑を緩和できるようにする。これにより約1.5倍のデータトラフィックを収容可能になるほか、混雑する場所での実行通信速度を平均2倍に引き上げることが可能という。4月10日から導入を開始し、6月末までに全国に展開する(関連記事:KDDI、データ通信の混雑を緩和する「EV-DO Advanced」を導入)。

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一方NTTドコモは、合弁契約の解消を発表している。NTTドコモが国内外のメーカー5社との間で締結した、通信機器向け半導体の開発・販売を行う合弁会社設立を目的とした合弁契約を解消した。準備会社として設立された通信プラットフォーム企画も、2012年6月を目処に精算する(関連記事:ドコモなど、半導体開発・販売会社設立に向けた合弁契約を解消 準備会社は清算へ)。

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ローソンが無線LANサービス、エリアメールが1000自治体に

201204091630-3.jpgそのほかのニュースをピックアップする。コンビニエンスストアを運営するローソンは、スマートフォン用の無線LANサービス「LAWSON Wi-Fi」を4月6日に開始した。当初はWi-Fi機器設置済みの約6000店で利用が可能。2012年4月末までに約9000店のローソン全店舗で利用できるようにする。ローソンの共通ポイントカード「Ponta」を所有する顧客は、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルの各携帯電話事業者のスマートフォンで無料・無制限で利用が可能になる(報道発表資料:公衆無線LANサービス「LAWSON Wi-Fi」本日開始)。

NTTドコモは、災害や避難の情報を地方公共団体が住民の携帯電話に配信できる「エリアメール」(災害・避難情報)の導入自治体が1000を超えたと発表した。全国の自治体は約1800で、過半数の自治体が導入したことになる。対応機器の利用者数は4100万人に上る(報道発表資料:緊急速報「エリアメール」(災害・避難情報)の導入自治体数が1000を突破

コンピュータのセキュリティインシデントの報告の受け付けや対策の支援などを行うJPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は、モバイル端末向けのコンテンツ配信を開始した。スマートフォンなどの端末からセキュリティインシデント情報を利用しやすいようにした(関連記事:JPCERT/CC、スマートフォン向けにセキュリティインシデント情報を提供)。

最後に、ユーザーの利用実態がスマートフォンで変化しているというニュース。MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)が実施した「デコメに関する利用実態調査」で、デコメ利用率はAndroidユーザーの半数が利用しているのに対しiOSユーザーでは約3割にとどまることがわかった。Androidユーザーの45.1%、iPhoneユーザーの57.6%がスマートフォンにしてから「デコメの利用が減った」と回答。デコメを使わなくなった理由は「デコメを選択するまでの作業が面倒だから」が最も多かった(報道発表資料:デコメ利用率、Androidユーザーの半数が利用しているのに対しiOSユーザーでは約3割)。

昨年の第14週のできごと

・春商戦は震災に負けず
・あれから時は流れ--スマートフォン2題
・スマートフォンの新しいサービスたち
・大きな余震でまたしても通信に影響が

[2011年第14週]大震災の中で3月は大幅な携帯純増、スマートフォン時代への施策が続々

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。