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[2012年第15週]モバイルが第1メディアに、M2M市場も堅調、ひかりTVがスマートTV化

2012.04.16

Updated by Naohisa Iwamoto on April 16, 2012, 17:00 pm JST

首都圏ではソメイヨシノが満開から葉桜へと変わったこの週、モバイル分野の成長を示す2つの調査結果のニュースが目を引いた。まずはその調査結果から紹介しよう。

モバイルの利用時間がトップに、M2Mは順調な成長

日本ではモバイルが最も利用時間が長いメディアになったという調査結果が、インモビジャパンから発表があった。日本市場におけるメディア利用では、モバイルがテレビ視聴をわずかな差ながら上回り"第1のメディア"になったことがわかった。メディア接触時間の約30.9%にあたる97分がモバイルの利用。テレビの視聴時間は約30.6%にあたる96分で、僅差ながらもモバイルが最も接触時間の長いメディアになった(関連記事:モバイルがテレビをかわして日本で第1のメディアに──インモビ調査)。

インモビ ジャパン、日本市場におけるメディア利用調査を発表
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もう1つの調査結果が、M2M市場に関するもの。情報通信分野の市場調査を手がけるミック経済研究所のワイヤレスM2Mソリューション市場の調査結果によると、2011年度のワイヤレスM2M市場は、前年度比113.2%の473億円。2016年度の市場規模は1152億円に上ると予測している(関連記事:ワイヤレスM2M市場、平均18%の成長で2016年度に1100億円超へ--ミック経済研究所)。

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ひかりTVのモバイル強化、携帯電話で「03」「06」利用可に

モバイル分野の新サービスでもいくつかニュースがあった。NTTぷららとアイキャストは両社が提供する映像配信サービス「ひかりTV」の会員が2012年3月末に200万人を突破したことを発表した。併せて、今後の展開について説明し、ペイパービューやスマホ利用のリモコン操作を提供するなど、スマートフォンを含めたマルチスクリーン向けのサービス機能を強化することを明らかにした(関連記事:ひかりTVが200万会員突破、スマホなどのマルチスクリーン対応を強化)。

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法人のモバイル利用をサポートするサービスも始まった。KDDIが法人向けに提供する「auオフィスナンバー」がそれだ。au携帯電話で「03」や「06」などで始まる固定電話番号による発着信が可能なサービスで、外出時にau携帯電話で固定電話番号を使った発着信が可能になる。また固定電話が敷設しづらい複合ビル内の店舗や臨時オフィスでも、固定電話番号を利用できるなど用途は広そうだ(報道発表資料:au携帯電話で固定電話の03番号などが利用できる「auオフィスナンバー」の提供について)。

このほかKDDIは、海外通信事業者の携帯電話とショートメッセージサービス(SMS)のやり取りが可能な「国際SMS」の提供を4月18日に開始する。117の国と地域、215の事業者との間でSMSが可能になる。SMS(Cメール)対応のau携帯電話とauスマートフォンで国際SMSを利用できる(関連記事:KDDI、海外事業者の携帯電話との「国際SMS」を提供開始)。

サービスの利用方法の一部見直しもあった。ローソンは、スマートフォン用無線LANサービス「LAWSON Wi-Fi」について、ログイン方法と利用規約の変更決定を発表した。LAWSON Wi-Fi接続時に必要となる「ローソンアプリ」に、任意のパスワードを用いたログイン機能を追加するなど変更内容は3つある(関連記事:ローソン、「LAWSON Wi-Fi」のログイン方法と規約の変更を発表)。

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GPS付きイリジウム端末や、Wi-Fiルーター付きPHSが登場

特徴的な端末の登場もこの週のトピック。KDDIは、イリジウム衛星携帯電話で初めてGPS機能を搭載した「Extreme」を発売した。GPS機能を利用して、事前に登録した宛先へ位置情報を定期的にEメールで通知できるほか、緊急時には端末上部のSOSボタンで現在地や緊急メッセージを自動で送信する(報道発表資料:イリジウム衛星携帯電話初のGPS機能搭載モデル「Extreme」 (エクストリーム) の発売について)。

ウィルコムは、Wi-FiルーターとPHS音声端末を1台にまとめた「PORTUS(ポータス)<WX02S>」(セイコーインスツル製)を発売する。3G高速データ通信サービス「ULTRA SPEED」を使ったWi-Fiルーターと、「だれとでも定額」が利用できるPHSの通話機能を組み合わせた。通話は安価なPHSで、Wi-Fi機器からの通信は高速なULTRA SPEEDで--という使い分けが1台で可能になる。専用の料金コース「ウィルコムプランW」(キャンペーン料金:月額基本使用料3,880円)も用意する(報道発表資料:「PORTUS<WX02S>」の発売について)。

タッチパネル評価やクルマの衝突防止のシステムなども登場

このほか、この週のトピックスを紹介する。独立系ソフト会社の日本ノーベルは、スマートフォンなどに使われるタッチパネルのリニアリティ(直線性)を評価する「タッチパネルリニアリティ評価システム」を製品化したタッチパネルの操作を0.1mmの精度で操作し、高精度のリニアリティ評価ができる(関連記事:日本ノーベル、タッチパネルのリニアリティを評価するシステムを製品化)。

テレマティクス関連の話題。アイモバイルは、フロントウィンドウに取り付けたカメラの映像から人やクルマ、車線などを認識し、事故を未然に防ぐために警告を発する 「Mobileye(モービルアイ)衝突防止補助システム」を個人向けに販売する。価格は取り付け費用込みで13万5000 円。オランダ Mobileye 社が開発した EyeQ2画像処理半導体を採用したシステムで、この半導体はBMWやボルボなどの衝突防止システムで使われているという(報道発表資料:Mobileye C2-270の個人向け販売を開始)。

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最後は、BSデジタル放送の電波干渉問題について。ソフトバンクモバイルは、BSデジタル放送の放送用電波によってモバイルデータ通信サービスへの影響が起きていることを改めて告知するとともに、具体的な対策を明らかにした。ソフトバンクモバイルでは、屋外の電波干渉の発生源に対して、基地局への影響が大きい建物から順に対策を進めているという(関連記事:ソフトバンク、BS放送による電波干渉問題と対策を改めて告知)。

昨年の第15週のできごと

・様々な形態の決済にスマートフォンを活用
・本格カーナビなどスマートフォンアプリも拡充
・新料金、新サービスなど事業者の動きも粛々と
・震災からの復興へ向けて、回線の復旧が進む

[2011年第15週]スマートフォン活用の決済手段が拡充、カーナビやセキュリティのアプリにも新顔

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。