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サムスンが独自のモバイル広告ネットワークを計画 - OpenXと提携、「AdHub Market」開設へ

2012.04.04

Updated by WirelessWire News編集部 on April 4, 2012, 13:09 pm JST

携帯通信端末メーカー最大手のサムスン(Samsung)が、同社製スマートフォンやタブレット向けの広告配信事業を開始することが明らかになった。

サムスンは、OpenXという独立系の広告配信事業者と提携し、今年後半にも「AdHub Market」を開設。同社や外部開発者がつくるアプリ上に設けた広告枠をクライアントが入札できるようにしていくという。

米調査会社ガートナー(Gartner)によると、サムスンは昨年第4四半期に世界の携帯通信端末市場で19.4%を獲得し、ノキア(Nokia)やアップル(Apple)を抑えて首位につけたという。いっぽう、IDCは2月に発表したレポートのなかで、1位のアップル(Apple)が3700万台(市場シェア 23.5%)、2位サムスン(Sumsung)が3600万台(同22.8%)としていた。

また米イーマケッター(eMarketer)によると、米国のモバイル広告市場の規模は、今年の26億ドルから2016年には108億ドルまで成長すると見られているという。ただし、この市場にはすでにグーグルや、最近株式公開したミレニアル・メディア(Millennial Media)などがおり、iOS端末向けの「iAd」サービスを提供するアップルの苦戦も伝えられている。サムスンのサービスは名前からも察せられるとおり、オークションを通じた広告枠の売買になると思われるため、アップルのように価格(出稿費用)の高さが障害になる可能性は低いはずだが、それでも特定メーカーの端末に広告配信対象が限定されるという課題は残る。そのため、この課題をどう解決していくかという点は注目される。

OpenXはすでにPC向け広告配信などを中心に年間1億ドル以上の売上を上げており、今後はモバイル分野の取り組みに注力したい考えだという。

【参照情報】
Samsung pursues ad market on its mobile devices - MarketWatch
Samsung Pushes Into Mobile-Ad Market - WSJ
OpenX - OpenX
https://wirelesswire.jp/Watching_World/201202161245.html
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