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グーグル、スイスで勝訴 - 「ストリートビュー」のプライバシー訴訟で

2012.06.11

Updated by WirelessWire News編集部 on June 11, 2012, 10:39 am UTC

Googleマップの「ストリートビュー」(Street View)が個人情報保護を定めた法律に違反しているかどうかを争点として、グーグルがスイス当局と争っていた裁判で、同国の連邦最高裁は現地時間8日、グーグル側の主張を基本的に認める判断を下した。

スイスはプライバシー保護に関する法律が世界で最も厳しい国の一つとされている。同国の規制当局は2009年に、ストリートビューが同国の個人情報保護に関する法律に抵触しているとして同社を提訴。この訴訟では昨年、同国の下級裁判所で、グーグルがストリートビューに表示される人物の顔やナンバープレートの99%しか修正していないとして、規制当局側の訴えを支持する判決が出されていた。同時に、グーグルに対して、すべての顔やナンバープレートに修正を加えるように命じていたが、これに対しグーグル側は財務的な負担の大きさなどを理由に、100%修正を加えることは実現不可能であるとして、控訴していたという。

スイス最高裁は今回の判決のなかで、グーグルはストリートビューで表示される人の顔や車のナンバープレートの全てに、これらを特定不可能にするぼかしを入れる必要はないとして、グーグルの主張を基本的に認めた。同時に、未修正の1%については、身元が特定される人物から要請があればグーグルは撮影した写真に修正を加えなければならず、また学校や病院、老人ホーム、女性保護施設、裁判所、刑務所などの周辺で撮影した画像には、すべてぼかしを修正を加えることも命じられた。

なお、欧州ではスイス以外の国でもストリートビューの提供に反対する動きがあり、たとえばチェコでは首都のプラハ周辺しか情報収集が進んでおらず、しかも人物の姿はすべてぼかしをかけた形で提供しているという。

いっぽう、情報収集用のストリートビュー撮影車が、Wi-Fiアクセスポイント経由でやりとりされたネットユーザーのメールの断片や、画像、パスワード、チャットのメッセージ、ウェブサイトへの書き込み、ソーシャルネットワークでの活動記録などの情報を勝手に収集・記録していた件については、米FCCが「グーグルの行為に不正な点は認められなかった」とする結論を下したものの、英国では規制当局が何らかの措置を講じる必要があるかどうかなどを検討中と報じられていた。

【参照情報】
Swiss Court Orders Modifications to Google Street View - NYTimes
Google Wins Partial Swiss Privacy Ruling - WSJ
くすぶり続けるグーグル「ストリートビュー」問題 - 英当局が追加措置の必要性検討
グーグルのストリートビュー個人情報収集問題 -「1人のエンジニアの誤り」ではない可能性も
米FCC、グーグルに罰金 - 「ストリートビュー」関連の調査に「非協力的な態度」

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