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[2012年第35週]アップルとサムスンの訴訟合戦、進む鉄道のエリア整備、ドコモ秋の5機種

2012.09.03

Updated by Naohisa Iwamoto on September 3, 2012, 12:00 pm UTC

アップルとサムスン電子の訴訟が内外で話題となっている。前週末に米国ではサムスン電子に対して10億5000万ドルの損害賠償支払いを命じた判決が出たが、国内では8月31日に東京地裁がアップルの損害賠償請求を棄却する判決を言い渡している。国内の訴訟の争点は、「パソコンとの間で楽曲を同期する方法に係る特許権」。世界各国で繰り広げられているアップルとグーグルのAndroid陣営の代表としてのサムスン電子の訴訟合戦は、今後も両陣営のメンツをかけた闘いとして長引いていきそうだ。

鉄道で携帯電話やWi-Fiのエリア整備が急進展

201209031200-1.jpgこの週は、鉄道駅や地下鉄区間での無線通信サービスのエリア整備のニュースが数多く飛び込んできた。1つ目は東急電鉄のWi-Fi整備について。東急線の全線全駅で、公衆無線LANサービスのアクセスポイントを整備する。まずは田園都市線全駅で9月にサービス提供を開始。この整備により、駅改札内で、docomo Wi-Fi、au Wi-Fi SPOT、Wi2 300、ソフトバンクWi-Fiスポットのサービスが利用可能になる。自社で設備と光回線を用意し、全駅で主要携帯電話事業者3社を含むWi-Fiサービスを提供するのは、日本の鉄道会社として初めてという(関連記事:東急電鉄、全駅の公衆無線LANサービス整備計画を発表)。

関西では阪急電鉄が公衆無線LANサービスの整備に力を入れる。阪急神戸線の武庫之荘駅や園田駅、沿線商業施設の阪急三番街や阪急西宮ガーデンズで、公衆無線LANサービスを開始。10月以降には全85駅(天神橋筋六丁目駅を含まず)と主要施設にエリアを順次拡大する。利用できるようになるのは、KDDIの「au Wi-Fi SPOT」、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」、ソフトバンクモバイルの「ソフトバンク Wi-Fiスポット」である(報道発表資料:「公衆無線LANサービス」の提供開始について )。

NTTドコモも「docomo Wi-Fi」のエリアを拡大中。8月には鉄道駅で、東武東上線 大山駅/中板橋駅/ときわ台駅/上板橋駅/東武練馬駅/柳瀬川駅/みずほ台駅/鶴瀬駅/ふじみ野駅/上福岡駅、相模鉄道本線 さがみ野駅/相模大塚駅/三ツ境駅/天王町駅/西横浜駅相模鉄道いずみ野線 いずみ野駅、札幌市営地下鉄 南北線 南平岸駅/自衛隊前駅がサービスエリアになった(報道発表資料:新規サービスエリア情報)。

携帯電話サービスでは、東京メトロのエリア拡大がニュース。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスは、東京メトロの丸ノ内線、日比谷線、千代田線、南北線の一部で、8月30日始発電車からサービスを開始した。新しくエリアになったのは、丸ノ内線の茗荷谷駅〜淡路町駅、日比谷線の日比谷駅〜中目黒駅、千代田線の綾瀬駅〜湯島駅、南北線の後楽園駅〜本駒込駅(関連記事:東京メトロ丸ノ内線など4路線の一部で携帯電話サービスのエリア化)。

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ドコモの通信事故の原因は?

NTTドコモとNTTコミュニケーションズは、8月13日から15日にわたって発生した、WORLD WING(国際ローミングサービス)の障害について、原因と再発防止策を公表した。

障害の原因は、NTTコミュニケーションズが管理する国際共通線信号網内の通信設備の設計上の問題。具体的には、IP-STP(共通線信号中継装置)と国際交換機間の経路が国別に選択されていたが、特定経路にトラフィックが偏ったことと、さらにトラフィックが多かった経路の中でも、複数のリンクのうち特定のリンクにトラフィックが偏っていたため、半分程度の帯域しか利用できていなかったことの2点である。結果、輻輳が発生して本来の処理能力が発揮できず、今回の障害につながった(関連記事:ドコモとNTTコム、国際ローミングサービス障害の原因と再発防止策を公表)。

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相次ぐ通信事故の現況を報告する発表もあった。総務省は、電気通信事業法の規定に基づき、電気通信事業者から一定規模以上の電気通信事故について報告を求めており、平成23年度(2011年4月〜2012年3月)の通信事故の発生状況を公表した。それによれば、重大な事故は8社17件に上った。内訳は携帯電話に関する事故が10件、携帯電話以外が7件。特に2011年度には、スマートフォンの利用者だけに影響があった事故が初めて発生し、4件に上ったとしている(報道発表資料:電気通信サービスの事故発生状況(平成23年度))。

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ドコモの秋モデル、auスマートパスが攻勢

その他にもニュースは目白押しだった。NTTドコモは、Xi対応のスマートフォン3機種とタブレット2機種を開発したと発表した。9月以降に順次発売する。スマートフォンはdocomo with seriesの「AQUOS PHONE si SH-01E」「Ascend HW-01E」とdocomo NEXT seriesの「Optimus G L-01E」の3機種、ドコモタブレットが「MEDIAS TAB UL N-08D」「GALAXY Tab 7.7Plus SC-01E」の2機種である。いずれもOSにはAndroid 4.0を採用しspモード、spモードメール、ワンセグ、しゃべってコンシェル、iチャネルなどに対応、スマートフォンの3機種はおサイフケータイ機能も備える(関連記事:NTTドコモ、Xi対応のスマホ3機種、タブレット2機種を発表)。

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KDDIはサービス面の発表。まず月額390円で500本以上のアプリ取り放題などが可能になる「auスマートパス」の会員数が、8月17日に200万を超えたことをアナウンス。さらに、NHN Japanと共同で、auスマートパス会員向けに無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」を9月3日から提供する。auスマートパス限定アプリでは、表情豊かなモグラ「トーマス」とカエルの「ハル」のオリジナルキャラクタースタンプを無償で利用できる特典がある(関連記事:auスマートパスが200万会員を突破、au版「LINE」も提供へ)。

新領域でリードできるか。グリーとVOYAGE GROUPは、ソーシャルメディア領域で業務提携することを発表した。VOYAGE GROUPの子会社であるジェネシックスとグリーが共同で、新しいテレビ視聴体験を提供するスマホ向けアプリ「GREE TV」を開発する。テレビ視聴とソーシャルネットワーキングサービス(SNS)によるコミュニケーションを融合させて、視聴体験を多くのユーザーと共有することで、新しいコンテンツの楽しみ方を提案していく(関連記事:グリーとジェネシックス、スマホ向けテレビアプリ「GREE TV」を提供へ)。

法人向けのサービス基盤の開発発表もあった。富士通研究所は、スマートフォンの使い勝手を損なうことなく、業務用のサービスを安全に利用できるアプリケーション実行基盤技術を開発した。クラウド側からスマートフォンを制御することで、業務利用するときだけサービス実行環境を生成することが可能になる。クラウドとスマートフォンを連携させることで、必要な時だけ業務サービスを実行できるため、業務データの漏洩リスクなどを抑えることができる(関連記事:富士通研、クラウドとスマホを連携させて安全に業務利用できる基盤技術を開発)。

最後に防災週間に関連するニュース。NTTドコモ、KDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの携帯電話事業者各社とPHS事業者のウィルコム、NTT東日本・西日本の各社は、災害時の安否確認に提供している災害用伝言板に「全社一括検索」の機能を追加して提供を開始した。これまで、携帯・PHS災害用伝言板サービスとNTT東西の災害用ブロードバンド伝言板と間で一括検索はできず、別途検索する必要があった(関連記事:携帯事業者各社とNTT東西など、災害用伝言板に「全社一括検索」機能を提供)。

昨年の第35週のできごと

・日本通信の安いデータ通信、KDDIはUMTSの国際ローミング
・Androidは動きが活発、注目のSony Tablet発表、一方でマルウエアも増加
・英会話をスマホで支援、Wi-Fiデジカメの動き加速

[2011年第35週]台風12号は通信にも影響、月間1GBで3100円のデータ通信、Sony Tabletの3Gモデルはドコモから

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。