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富士通研、クラウドとスマホを連携させて安全に業務利用できる基盤技術を開発

2012.08.31

Updated by Naohisa Iwamoto on August 31, 2012, 18:52 pm UTC

富士通研究所は2012年8月31日、スマートフォンの使い勝手を損なうことなく、業務用のサービスを安全に利用できるアプリケーション実行基盤技術を開発したと発表した。クラウド側からスマートフォンを制御することで、業務利用するときだけサービス実行環境を生成することが可能になる。

スマートフォンの業務利用が注目されているが、安全性の確保には課題が残る。富士通研究所は、クラウドとスマートフォンを連携させることで、必要な時だけ業務サービスを実行できる環境をスマートフォンに生成する基盤技術を開発した。スマートフォンを業務で利用する際に、業務データの漏洩リスクなどを抑えることができる。

新しく開発したセキュアアプリ実行基盤では、クラウドからスマートフォンを制御して業務サービス実行に適した実行環境を生成する。技術の要素としては大きく3つが挙げられる。1つが「コンテキストデスクトップ技術」で、状況に応じて画面や配信するアプリケーションを切り替えるもの。例えば、オフィスにいるとき(スマートフォンがオフィスにあるとき)だけ、使用をオフィスに限った業務アプリを配信するといったことが可能になる。2つめが「セキュア実行環境技術」で、アプリケーションやデータを暗号化してクラウドからスマートフォンに配信し、利用時だけ復号するというもの。またカメラやネットワークなどの利用制限もクラウド側から制御できる。3つめが「シームレスプッシュ技術」で、インターネットに接続したスマートフォンに対してVPNによる通信路を確保し、安全な状態で企業側からアプリケーションを配信できるようにする。

これらの技術により、ユーザーは自分の通信環境や場所などを意識することなく、場面に応じた業務サービスをデータが自動的に保護された状態で配信・実行できるようになる。富士通研究所では、この技術を使ってシステムを簡単に構築できるようにするパッケージを、2012年度中に実用化する計画である。

【報道発表資料】
スマートフォンを安全に業務で利用可能とするアプリケーション実行基盤技術を開発

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。