携帯アプリ分析を提供するFlurryによると、スマートフォンとタブレットの利用者属性や利用行動には大きな違いがあることが分かった。
本データはFlurry Analytics 2012/9のデータで、世界の約5億台のiOSとAndroid端末上で動くアプリの60億以上のセッションをまとめたもので、利用者属性に関しては、オプトインで集めた3,000万人以上の情報によるものだ。
まずスマートフォンとタブレットの利用者の年齢分布を見てみよう。18歳〜34歳でスマートフォンはタブレット利用者のシェアより多い(スマートフォンが54%、タブレットは40%)が、逆に35歳以上でタブレット利用者のシェアが多い(スマートフォンが28%、タブレットは41%)(図1)。これに伴い、平均年齢はタブレット利用者の方が高い。平均年齢はスマートフォン利用者が30歳、タブレット利用者が34歳だ。
▼図1:利用者の年齢分布(2012年9月、デバイス別)
利用者の性別をみると、スマートフォンでは男性56%、女性44%と男性の割合が多いのに対して、タブレットでは男性51%、女性49%と拮抗している(図2)。より技術的に難しい機器の方が男性比率が高いのが普通なので、タブレットはスマートフォンより難しくないイメージがあるのだろうか。
▼図2:利用者の性別分布(2012年9月、デバイス別)
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ではどのようなカテゴリーのアプリを利用しているのだろうか。スマートフォンとタブレット別にアプリの利用時間をカテゴリー別にシェアを出したのが図3だ。
どちらも「ゲーム」が利用時間シェアではトップだが、タブレットの「ゲーム」シェアは67%と非常に高い。スマートフォンはソーシャルネットワーキングとユーティリティの二つの利用時間シェアが高いというのが特徴だ。
これらの利用行動の結果から考えて頷けるが、1週間の利用頻度はスマートフォンが12.9回、タブレットは9.5回で、1回当たりの利用時間はスマートフォンで4.1分、タブレットでは倍の8.2分となっている。
▼図3:アプリのカテゴリー別利用時間シェア(2012年9月、デバイス別)
上記の他に、アプリがよく利用されている時間帯のデータも紹介されている。時間帯別の相対的シェアを見ると、スマートフォンとタブレットともに夜の7時〜10時のシェアが高いという共通点があるものの、スマートフォンは日中全体で利用されているのに対して、タブレットの方がよりこの時間帯に利用が集中しているという違いがある。
タブレットはiPadなど比較的大型のデバイスから普及し始めたことから、あまり日中に持ち歩かないといった行動特性の違いがあるのかもしれないが、今後小型のタブレットも増えてくることで、この辺りの利用行動の違いが緩和されるかもしれない。
このデータだけからは判断できないが、夜の7時〜10時はテレビのプライムタイムであることを考えると、テレビ視聴と並行した「ながら」利用の傾向がスマートフォンでは少なく、タブレットでは高いということかもしれない。
【情報ソース】
2012年10月29日のFlurry Blog
・The Truth About Cats and Dogs: Smartphone vs Tablet Usage Differences
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