とうとう来てしまいました。クリスマスです。
クリスマスと言えば、イギリスではまず、携帯が繋がらなくなりネットが落ちます。どうしてか。エンジニアや監視担当者が休むためぶっ壊れても直らないわけです。ニートとかネット依存にはまさに暗黒の日であります。
ワタクシの家のネットも二年前にクリスマス直前に3週間落ちるという状態になりましたので、一般家庭なのに線を冗長化してんですよ。電話で文句言ったらインドに繋がりましてね、それはオレの責任ではない、今は直らない、理由は知らない、と延々とたらい回しなんですよ、ええ、延々とね。。。日本のお客さんに「ネットが落ちてしまって電話はインドでオレの責任じゃねえと延々言われてまして」とか申し上げましたですが「はああ?」と言われてオレ頭おかしい人状態でしたからね。
次。電車とかバスとか地下鉄が止まる。クリスマスの日(25日)は完全に止まってしまう場合もあります。
次。店が閉まる。観光客向けの店以外は24日は5時前に閉店。25日は完全休業。26日はボクシングデー(ボクシングやる日じゃなくって贈り物を開ける日だからボクシングデー)のセールなので一部開店。
26日は高級デパートに行くとロシア人と中国人と中東の大金持ちが髪の毛つかみ合いで買い物してんです。(金持ちだけどケチなんだな。成り上がりですからね。)
ちなみに、イギリスでは、他のキリスト教圏と同じで、クリスマスは家族親戚一同で集ってご飯食う日。新年はカップルで集まって性交する日ロマンティックに過ごしたり友達とどんちゃん騒ぎやる日です。日本と逆なわけです。
で、つまりクリスマスに何が起こるかというと
家以外には行く所が無い→仲の悪い親戚や家族もとりあえず集う→家事や飯や金のことで大喧嘩&戦闘勃発→鬱
という 暗黒のスパイラルが繰り広げられるわけです。
逃げられませんからね、もうね、凄まじい争いになるわけです。
争いの理由は
ー お前仕事はどうしてるんだ。まだ無職か!ムキー(Byジジイ)
ー 肉の焼き方がなってない!!(Byババア)
ー 姉さん、お金かしてよ。え、ダメなの?なんでよ(By小姑)
ー あんたなんでうちに人が来るわけ!もうウンザリだわ(By妻)
ー おめえ、この位我慢しろよ!!(By夫)
ー 隣の垣根が長い。お前文句言ってこい!!(Byジジイ)
ー ちょっとこれどう見てもリサイクルのプレゼントじゃねーの(Byババア)
ー へい、デービッド。いつになったら引きこもり辞めるんだ(By夫)
ー あたしはねホリデー中だから家事は一切しないのよw(Byババア)
ー 貴様、皿を機械で洗うとは何事だ!!(Byジジイ)
ー IKEAのクソ家具買いやがって。だからお前はいつまでも貧乏!!(Byジジイ)
ー ちょっと姉さんにもらったセーター、なにこのダサい柄(Byババア)
ー 七面鳥臭いからもうやだ。カレー食べたい。ムキー!!(By子供)
という様な言い争いでありましてね。
こっちの親戚って日本よりも本家とかに息子とか娘の家に長居するから(長い場合は2週間とか一ヶ月ぐらいいるんですよ。短くても3−4日)大喧嘩の種がゴロゴロ転がっているわけですね〜。イタリアだと情がコユイ&家族がべったりなのでこのバトルがさらにコユイのであります。
で、クリスマスプレゼントという拷問も待っています。それぞれの好みを考えて物あげなくちゃなりませんから非常に面倒であります。特に仲が良くない親戚にもあげなくちゃなりませんので、金はかかるわ、面倒だわです。ですので、去年来たのを包み直してリサイクルする人とか、「レシートよこせ」とくれた人に言って、店に返しにいく人がいるわけですよ。
ですから、クリスマス直後のデパートのサービスカウンターは返品する人が山盛り。こんな無駄な習慣辞めてまえと思うんですが、金券とか現金を上げるのはちょっと、という感じなんですよ。
あとですね、イギリスだと七面鳥焼いてジャム付けて食べるんですが、あれがまずいんですよ。好きだという人にあったことがない。でも4キロとか5キロのを買うんで、延々4日位食べなくちゃなりません。もう我慢大会です。七面鳥にぐだぐだに煮込んだ野菜(介護食状態)と肉の焼いた汁をぶっかけて食べるのでありますよ。オードブル?そんな気の利いた物は無いんです。ここ野蛮人国家だから。焼いた肉とグダグダ野菜で終了。
うちですか?家人にクリスマスと言えば刺身と豆腐と健太と言っておきました。
こっちの人でも大陸欧州の人でも「クリスマスは鬱」という人が結構おりまして、「クリスマスやめてえ」「サンタ師ね」と思ってる人は少なくございません。日本の非モテとかネトウヨさんときっと良いお友達になれることですわよ。
CC dpwk
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちらNTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。