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ノキア シーメンス、デュアルバンドのHSPA+などで3Gのキャパシティ増強をデモ

2013.02.27

Updated by Naohisa Iwamoto on February 27, 2013, 14:31 pm JST

Mobile World Congress 2013(MWC 2013)のノキア シーメンス ネットワークスのブースでは、モバイル通信のキャパシティを増加させるためのソリューションが展示されている。その中の1つが、デュアルバンドのDC-HSPA+のデモ。世界で主流を占める3Gでも、キャリアアグリゲーション(参考情報)と同様に複数周波数帯を利用してキャパシティを高められる。

既存のDC-HSPA+は、5MHz帯域の2つのセルに接続することで下り最大21Mbpsの2倍の下り最大42Mbpsを実現する。ただし、この場合の2つのセルは同じ周波数帯で運用される。ノキア シーメンス ネットワークスがMWC 2013で出展しているデュアルバンドのDC-HSPA+は、5MHzの帯域を異なる周波数帯のセルに接続して通信できる。会場では、900MHz帯と2.1GHz帯を利用したデュアルバンドで接続したデモを行っている。

▼中央左がデュアルバンド端末、右がシングルバンド端末でデモを実施。上部の画面に合計のスループットが示され、デュアルバンドのエリアでは左の端末はより高速な通信ができていることを見せた20130226_NSN001.jpg

デュアルバンドで2つのセルに接続して通信することで、いくつかの効果が得られる。当然のことながら、DC-HSPA+による下り最大42Mbpsのサービスが提供できる。また、900MHz帯と2.1GHz帯といったデュアルバンド構成ならば、双方のセルに接続している状態ではデュアルセルのDC-HSPA+による下り最大42Mbpsの通信を、いわゆるプラチナバンドの900MHz帯だけしか接続できない状況でもシングルセルのHSPA+で下り最大21Mbpsの通信が確保できる。デュアルバンドを利用できる状態から900MHz帯だけのエリアに移動するときも、通信が途切れることなく利用し続けられることもデモでは示していた。

▼100倍にも膨らむ上りのキャパシティを収容する考え方を説明するパネル20130226_NSN002.jpg

このほかにも、モバイルネットワークのキャパシティを上げるための展示があった。その1つは、上り回線のキャパシティ向上策について。スマートフォンの普及に伴い、下り回線のデータトラフィックが急増していることは周知だが、実際にワールドワイドでは上り回線の増加がそれを上回る。同社の説明員は「直近で下りが2.5倍の増加なのに対して、上りは7倍も増加している。FacebookやTwitterなどで気軽に写真などをアップロードする機会が急増しているためで、上りのキャパシティ確保が重要課題になる」という。そこでHSPA+などの既存ネットワークに、複数の技術を組み合わせることで、最大100倍のキャパシティ増加を目論む。説明員は、アプリが発する上りのキープアライブ信号などをデータチャネルからコントロールチャネルに移したり、利用者が集中する場所で端末からの上りの電波強度を制御することで全体としてのキャパシティを確保したりするといった例を上げた。

▼ノキア シーメンス ネットワークスのフェムトセル製品群20130226_NSN003.jpg

また、フェムトセルのラインアップも展示した。LTEフェムトセルはもちろん、3Gのフェムトセルも多様な製品をそろえ展示。まだ今後も世界の主流として通信インフラを支えていくHSPA+などの3Gで、キャパシティの増強を図るソリューションを見せた。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。