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[2013年第8週]ドコモの動き続々、KDDIとソフトバンクはスマートテレビサービスをスタート

2013.02.25

Updated by Asako Itagaki on February 25, 2013, 18:30 pm JST

この週末は「数年に一度の強い寒気」が流れ込んで北日本・北陸地方では大雪となっている。青森県酸ヶ湯では2月24日午後9時現在の積雪量が529センチと観測史上一位を更新したとのこと。キャリア各社からは、災害救助法の対象となった地域への支援措置が発表されている(関連記事:各キャリアの大雪被災地への支援措置)。被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。

「次」を見据えたドコモの動き

2月18日にXiの契約数が1000万を突破したドコモだが(報道発表資料:「docomo LTE Xi(クロッシィ)」の契約数が1,000万を突破)、この週は「次」を見据えたニュースが続いた。

ネットワーク関連では、ノキアシーメンスネットワークスとパナソニック モバイルコミュニケーションズが共同でドコモのLTE-Advanced(参考情報)ネットワークの開発ベンダーに選定されたことを発表。両社は複数年契約により、2015年度の開発完了を目指してLTE-Advancedに適合した大容量基地局をドコモに提供する。開発する大容量基地局には、ノキア シーメンス ネットワークスのLiquid Radioアーキテクチャを採用する。また、ドコモからはキャリアアグリゲーション(参考情報)を活用して、マクロセルとスモールセル(参考情報)を連携させる「高度化C-RANアーキテクチャ」を実現する基地局装置開発を開始したことも発表された(関連記事:ドコモのLTE-Advanced、新アーキテクチャの基地局開発や機器開発ベンダーの選定を発表)。

ドコモからは、LTE基地局や次世代のLTE-Advanced基地局で利用が見込まれるアクティブアンテナと、商用網で使用しているLTE基地局との接続試験で、国際標準規格のORI準拠インタフェースでの接続に成功したことも発表された。既に導入しているORI準拠インターフェイスを用いた基地局装置に対して、ORI準拠インタフェースのアクティブアンテナを安価にかつ迅速に導入できるようになる(アクティブアンテナとLTE基地局の接続試験に成功)。また、700MHz帯を含む5周波数帯マルチバンド基地局アンテナの開発も発表した。2015年1月に提供を予定している700MHz帯を利用したLTEサービスの開始に向けて、2013年3月より順次導入する。5つの周波数帯に対応した基地局アンテナの実用化は国内で初めて(関連記事:ドコモ、700MHz帯に対応する5バンドの基地局アンテナを2013年3月から導入)。

アクティブアンテナとLTE基地局の接続試験に成功
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ドコモのネットワークだけではなく、サービス側でもさまざまな動きがあった。NFC決済対応の新型SIMカードを2月25日から発行する。Type A/B方式のサービスを登録することで、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで使われている決済サービスなどが2013年度上期から順次利用可能となる(報道発表資料:Type A/B方式のおサイフケータイ対応サービスをご利用の際に必要な、ドコモminiUIMカード(ピンク色)の提供について )。

また、O2Oサービス「ショッぷらっと」をトライアル提供を発表した。利用者がスマートフォンを持って来店することで、ポイント「star」が貯まったりクーポンが貰えたりするサービス。当初は東京都内を中心にした約170店舗で利用できる(関連記事:ドコモ、来店でポイントが貯まるスマホ向けO2Oサービス「ショッぷらっと」)。

dマーケット関連では、一般のクリエイターが創作したハンドメイド作品などの出品や購入ができる「dクリエイターズ」を、「dマーケット」の新しいサービスとして提供すると発表した。提供は2013年5月に開始する予定である。デジタルコンテンツに限らないところが新しい(関連記事:ドコモ、ハンドメイド作品の出品・購入もできる「dクリエイターズ」を5月に開始 )。

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KDDIとソフトバンクからは映像関連サービス

KDDIとソフトバンクモバイルからは、既に発表されていた、スマートテレビサービスの開始がアナウンスされた。

KDDIの「SmartTV Stick」は、テレビに接続することで、ビデオパス、うたパス、LISMO WAVE、auスマートパスやGoogle Playのアプリ・コンテンツ、YouTube、ニコニコ動画やオンラインショッピングなどが大画面で楽しめる。価格は9,800円。全国のauショップ、PiPit、au取扱店及びauオンラインショップで2月23日から販売される(報道発表資料:〈お知らせ〉 ご自宅のテレビがスマホに!「Smart TV Stick」発売について )。また同時に、ブルーレイレコーダーに接続して、ブルーレイディスクに録画した番組をスマートフォンでどこからでも楽しめる「Remote TV」も発売する。価格は19,800円(報道発表資料:ご自宅で録画した番組をいつでも、どこでも楽しめる! 「Remote TV」発売開始について )。

2月21日からはじまるソフトバンクの「Softbank SmartTV」は、テレビのHDMI端子に取り付けることで、TSUTAYA TV、UULA(ウーラ)、GyaO!(ギャオ)、BBTV NEXTがテレビで楽しめるサービス。月額利用料は490円となる(報道発表資料:「SoftBank SmartTV」を2月21日より提供開始)。

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2月14日にYouTubeの無料スタジオが東京にオープンしたが(関連記事:六本木ヒルズに無料スタジオ「The YouTube Space Tokyo」がオープン)、今週はソフトバンクの子会社がモバイルライブ放送中継ソリューションのTVU Networksに出資を発表。TVU社のソリューションは、北米、アジア、中東、アフリカの各地域でモバイルライブ放送中継ソリューション分野で業界1位の企業だという(関連記事:ソフトバンク子会社、モバイルライブ放送中継ソリューションの米TVU Networksに出資 )。映像コンテンツの配信サービスの展開だけでなく、コンテンツクリエイターが活動しやすくなる環境整備も進められている。

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エリア拡大急ピッチの東京メトロ、SuicaはAmazonでも利用可能に。

2月21日から、東京メトロ有楽町線要町駅〜江戸川橋間、副都心線要町〜雑司ヶ谷間で携帯電話が利用できるようになる。2012年度内に全線エリア化の目標に向け、毎週のようにエリアが拡大されている(報道発表資料:平成25年2月21日から東京メトロのトンネル内携帯電話利用可能エリア拡大 )。

AmazonでSuicaによる決済が利用できるようになった。姉妹店のJavariでも利用できる。モバイルSuicaとSuicaインターネットサービスの両方で利用可能(関連記事:AmazonがSuicaネット決済に対応)。

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その他の動きを紹介する。

auとソフトバンクが新しいキャンペーンを始める。KDDIは、2月23日からiPhone 5 のMNP・機種変更支援施策を実施する。iPhone 5をMNPもしくは機種変更で購入し、誰でも割に加入した場合、MNPでで21000円、機種変更で9450円の割引を実施する(報道発表資料:「WE ARE! auでiPhoneキャンペーン」の開始について)。ソフトバンクモバイルは、福岡県内限定で、新規加入者に今年ヤフオクドームで開催されるホークス戦の「ソフトバンクホークス観戦ペアチケット」をプレゼントするキャンペーン「バリ得チケット」を、2013年3月1日(金)より開始する(報道発表資料:「超!全力応援キャンペーン バリ得チケット」、3月1日より開始)。

富士通のらくらくスマートフォンが海外進出。フランスのオレンジから、6月に発売される。オレンジは2011年にもドコモのAQUOS PHONE SH-12CをベースにカスタマイズしたAQUOS PHONEを発売している(関連記事:らくらくスマートフォン、フランスへ - 富士通「Stylistic S01」、仏オレンジが6月発売)。

3月7日から、EMOBILEがLTE対応スマートフォン向けに緊急速報メールの提供を開始する。対応機種は同日発売予定の「STREAM X(GL07S)」(報道発表資料:緊急速報メールの提供開始について)。

NTT西日本がシェアハウス事業に参入する。従来から推進していた保有不動産賃貸ビジネスの一環として、大都市近郊に位置するNTT西日本池田ビルを居室48室のシェアハウスにリノベーションする。耐震性に優れた通信ビルで、NTTならではの高速通信インフラが整備されたユニークなシェアハウス物件を提供する(報道発表資料:NTT西日本通信ビルのシェアハウスへのリノベーションについて<NTT西日本池田ビル>)。

東京大学は、米国のコーセラ社(Coursera)との間で大規模公開オンライン講座(以下MOOC)配信に関する協定を締結したことを発表した。9月から実証実験として、2講座を英語で配信する(関連記事:東京大学とコーセラが大規模公開オンライン講座配信に関する協定を締結 9月から2講座を配信へ)。

昨年の第8週のできごと

・110MのSoftBank 4G、75MのEMOBILE LTEが発進
・BSデジタルが携帯に影響、ドコモがネットワーク障害の対策
・基本料0円のSIMなど新サービスが登場
・災害、IPv6、交通事故防止--対策が進む

[2012年第8週]高速サービス続々、BSデジタルが携帯に影響、基本料0円のSIM

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。