WirelessWire News The Technology and Ecosystem of the IoT.

by Category

[2013年第10週]ドコモがサービス施策を続々、特徴的な端末いろいろ、2月もソフトバンクが純増首位

2013.03.11

Updated by Naohisa Iwamoto on March 11, 2013, 12:00 pm UTC

「Mobile World Congress 2013」開催前からNTTドコモの発表が途切れることなく続き、この週も多くの発表があった。スマートフォン一色に見える市場動向の中で、非スマートフォン端末の新製品も特定の用途などをターゲットとして登場している。2月の事業者別の純増数では、ソフトバンクモバイルとKDDIが好調、ドコモも純増に返り咲いた。

健康、子ども、災害時対策--ドコモの施策

NTTドコモのこの週の主な発表をチェックしていこう。健康支援の分野では、ドコモ・ヘルスケア、NTTドコモ、オムロン ヘルスケアが共同で健康プラットフォーム「WM(わたしムーヴ)」を2013年4月1日に開始することを発表している。ユーザー手元にあるスマートフォンなどの携帯電話と、高精度な測定が可能な健康機器を連携させることで、ユーザーの「からだデータ」を蓄積し、さらに分析・予測することで、健康なライフスタイルへの提案を行なっていくサービスを提供する。まず「わたしムーヴ」ポータルサイトを4月1日に開設する。またドコモ・ヘルスケアは、女性の体や心の調子のデータからユーザーにアドバイスを送れる女性向けの新サービス「カラダのキモチ」を6月1日に提供する(関連記事:ドコモ・ヘルスケア、「からだデータ」を活用する健康プラットフォーム「わたしムーヴ」を4月開始)。

健康プラットフォーム「WM(わたしムーヴ)」の提供開始
201303111200-1.jpg

青少年がスマートフォンを安全・安心に利用できるようする「あんしんモード」に、アプリの起動制限を容易にする自動設定機能を追加したという発表もあった。これまでは保護者が個別のアプリに対して制限するしかなかったが、ルールに従って一括して起動制限がかけられるようになる(関連記事:ドコモの「あんしんモード」、子どもの成長に応じたルール方式のアプリ起動制限を導入)。

また、NTTドコモはGoogleと連携した災害時の情報提供を始める。具体的には、NTTドコモが復旧エリアマップで提供している「ドコモ携帯電話が利用できるエリア」の情報を、Googleに対して提供する。この情報は、Googleが災害時に提供するグーグルクライシスレスポンスなどの地図サービス上に表示され、ガスの供給エリアや自動車通行実績などのライフライン情報とともにドコモ携帯電話が利用できるエリアを地図上で確認できるようになる(報道発表資料:Googleに復旧エリアマップ情報を提供開始)。

===

スマートフォンではない端末にも新製品

特徴的な端末がいくつか登場している。まず、ソフトバンクモバイルが人やモノの位置検索などができる新端末を発表した。「みまもりGPS SoftBank 201Z」(ZTE製)で、2013年4月中旬以降に発売する。みまもりGPSは、GPS機能と携帯電話の通信機能を利用して、位置検索、指定エリアからの出入り、移動ルートの記録などができる位置情報端末。家族の見守りや紛失・盗難対策、ジョギングや旅行のルート記録・管理などに利用できる。「みまもりGPS基本料無料プログラム」に加入すると最大25カ月間、通常は月額490円の基本使用料が無料となる。

ご家族や大切な物の見守り、移動ルート記録ができる「みまもりGPS」を開発
201303111200-2.jpg

また、セントラル警備保障が新サービス「CSPケータイdeアシスト」を2013年4月1日に提供を始める。これは、万一のときに利用者からの出動要請により、対応端末のGPS位置情報の場所に警備員が急行するサービス。対応端末は新端末の「みまもりGPS」のほか、「みまもりケータイ 005Z」「みまもりケータイ2 101Z」となる(報道発表資料:ご家族や大切な物の見守り、移動ルート記録ができる「みまもりGPS」を開発)。

累計契約数が500万件を超えた好調ウィルコムから、個性的なPHS端末が2機種登場する。1つは乾電池でも駆動できる固定電話タイプのPHS端末で、災害時対策に全国の自治体などで導入が進んだイエデンワの第2弾。新製品の「イエデンワ2<WX05A>」(エイビット製)は、新たにPHSに加えて固定回線への接続が可能になり、デュアル発信、デュアル待受が可能になった。またハンズフリー機能も搭載した。発売は2013年5月下旬を予定している(報道発表資料:「イエデンワ2<WX05A>」の発売について)。

もう1つは、清涼菓子「フリスク」のケースのサイズを実現した超小型のPHS電話機の第2弾「ストラップフォン2<WX06A>」だ。超小型で32gと軽量なため、ストラップとして他の機器などに取り付けることも可能ということからの命名。新製品は、Eメール機能に対応したほか、ブラックに加えてホワイトとピンクのカラーバリエーションを追加した(報道発表資料:「ストラップフォン2<WX06A>」の発売について)。

キリ番を超えるサービスが続々

電気通信事業者協会(TCA)は、2013年2月末の事業者別契約数の数値を発表した。携帯電話では1月に純減だったNTTドコモが春モデルの「Xperia Z」などの好調により14万件強の純増に戻した。携帯電話ではソフトバンクモバイルが25万5300件で首位、KDDI(au)が21万2700とそれぞれ堅調。また累計の契約数では、NTTドコモのXiが1000万件、ウィルコムのPHSが500万件、UQコミュニケーションズのUQ WiMAXが400万件を突破するなど、2月に大台に乗ったサービスが多くあった(関連記事:2月の契約数、ドコモは隔月で純増に、PHSが500万、WiMAXが400万契約を突破)。

付加サービスでもキリ番を超えたニュースがあった。KDDIの「auスマートパス」の会員数が、2013年3月2日に500万を突破したというものだ。auスマートパスは、取り放題アプリやクーポン、50GBのストレージ、セキュリティーなどをまとめて月額390円で利用できるサービス。2012年3月1日に開始してちょうど1年で500万会員を突破し、au復活の1つの原動力になっている(報道発表資料: 「auスマートパス」会員数500万突破と「auスマートパス一周年キャンペーン」の実施について)。

===

NFC推進、知的障がい者のサポート、新しい通信技術の開発

このほか、この週のトピックを紹介する。KDDIは、各業界の国内外15社と協力して、モバイルNFCを活用したサービスの普及推進に力を入れていくことを発表した。クレジット決済サービスや、情報配信などのO2Oサービス、機器連携などの実用化を推進する。さらに海外でも利用可能なサービスの検討も進める。MasterCard Worldwideとビザ・ワールドワイド、日本郵便、サイバーエージェント、ソニー、パナソニック、日本航空などが名を連ねる(関連記事:KDDI、国内外15社と連携しモバイルNFCの普及に注力)。

ソフトバンクモバイルは、知的障がいのある人の社会生活をサポートするようなサービス提供を目的として、実地検証を行うと発表した。スマートフンに専用インタフェースを用意し、連絡を取ったり、自分の居場所を簡単に確認できたりする機能を検証する。具体的な検証内容は「行動判定機能」と「ARナビゲーション機能」の2つ。知的障がいのある人がタッチパネルによる文字入力やボタン操作などのスマートフォンの基本操作を理解して利用できるかも確認する(関連記事:ソフトバンク、知的障がいのある人の社会生活をサポートするサービスを検証)。

世界初!どのような通信環境で利用しても最適な通信プロトコルを自動的に選択する技術を開発
201303111200-3.jpg

富士通研究所が、通信環境に応じて最適なプロトコルを選択する新技術を開発した。無線回線や国際回線などの品質が安定しない通信環境を経由したアプリケーションを利用するときに、それぞれの環境に最も適した通信プロトコルを自動的に選択することで、通信をより高速化する。利用条件ごとに各通信プロトコル特性をあらかじめモデル化し、複数の通信プロトコルの中から最も性能が良くなるプロトコルを自動的に選択することで実現する(報道発表資料:世界初!どのような通信環境で利用しても最適な通信プロトコルを自動的に選択する技術を開発)。

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら

岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。