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イギリスの最高の街と最低の街

2013.05.30

Updated by Mayumi Tanimoto on May 30, 2013, 08:14 am JST

イギリスはそろそろ夏です。(気温はまだ日本の三月並みですが。。。)

さて夏の恒例行事は引っ越しです。夏の間に転職したり家を売りに出す人が多いので、引っ越しが増えるのです。引っ越しに当たってはどこに住むかが重要になります。先日イギリスの大手不動産屋さんであるRightmoveが住んだらハッピーになれる街のランキングというのを発表していたので、早速見てみました。

このランキング、景観、町の人の健康、不動産の価値など12の項目からなる指標を元に、イギリスで住んだら最もハッピーになる町と、最もアンハッピーになる街のランキング10位までをカバーしています。

さて、最もハッピーになれる街は、何と意外なことに北にあるCarlisleという町です。スコットランドとの境界近くにあり、人口10万人ほどのこじんまりとした町です。二番目にはワタクシが以前一年ほど住んでいたYorkがランクインしています。Yorkはロンドンから特急で2時間ちょいのヨークシャーの田舎町でありますが、中世の景観が残っており、市内には遺跡や大学のある古都です。緑も多く、大学都市のためイベントも多く、交通の便も悪くはないので確かに住みやすいです。治安が良いのもナイスです。いかにもヨーロッパの町、という感じがする所です。

4位にはYork近くのHarrogateがランクインしています。この町、ミステリー好きの方がご存知かもしれませんが、アガサ•クリスティー先生が逗留していた場所です。温泉が湧くので昔は湯治場だったんです。今も当時の建物が残っており、ビクトリア時代調のBetty'sというレストランの本店があります。なお、この町に住んでいる方は、Leedsなどで金融やビジネスに関わっている方が少なくないため裕福な方が少なくなく不動産価格は高めです。

その他10位以内には、北や西の町がランクインしているのが興味深いです。確かに、緑の多さ、治安、不動産の質や値段、町の景観(これが指標に入っているのがイギリスらしいですね)を考えると、北や西に住みやすい町が多い、というのはうなずけます。

一方、もっとアンハッピーになれる町第一位は東ロンドンです。以下10位以内になんとグレーターロンドン内(ロンドン広域圏という意味で通勤圏など郊外も含みます)の地域が4つもランクインしています!確かにグレーターロンドンは、不動産が割高で、人口密度が高く、治安が悪い場所もありますので、わからんでもない、という感じです。

なお、こういうリスト、イギリスはわりと平気で作って公表してしまいます。日本だったら「差別じゃないか!」と怒る人がいるかもしれませんが。。。

イギリスは不動産で資産運用している人が結構いますので、こういうランキングは実は大変重要であります。サラリーマンの中には定年退職する時に住んでいる家を売って老後の資金にするという人が少なくありません。不動産の上物にも価値がつくから可能なんです。不動産の価格は、景観や町の住人の健康度(健康だと裕福な可能性が高い)など重要ですので、普段からこういうランキングを見ておくのも重要です。どこに掘り出し物が転がっているかわかりません。

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Rightmove

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。