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アフリカ編2013(9)次世代のゲームを担うアフリカのゲームデベロッパー

2013.11.14

Updated by Hitoshi Sato on November 14, 2013, 22:00 pm JST

▼Maliyo Games(ナイジェリア)より
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前回のレポートではアフリカのeコマースを紹介したが、今回はアフリカの主要なゲームデベロッパーを紹介していきたい。eコマース同様にアフリカにおいても、現地のゲームデベロッパーが存在し、アフリカや世界に向けてゲームコンテンツを開発し、配信している。シンプルなモバイル(フィーチャーフォン向け)ゲームからスマートフォン向けのアプリ、PS2、PSP、Xbox 360、PS3向けなど、それぞれのデベロッパーが幅広く多くのゲームが提供している。その多くはベンチャーである。

またアフリカは地理、言語、人件費の観点から欧州諸国のオフショアとしても注目を集めている。

【主要なアフリカのゲームデベロッパー】 ※公開情報を元に筆者調べ

Celestial Games (南アフリカ)
1994年設立。代表作「Toxic Bunny」(2012)、「Indie Speed Run」(2012)

Kuluya (ナイジェリア)
あらゆるジャンルのゲームを手掛けるほか、動画や広告制作も行っている。代表作「Ma Hauchi」

Thoopid (南アフリカ)
2013年ケープタウンに設立。代表作「SNAILBOY」

Maliyo Games (ナイジェリア)
Webやモバイル向けのシンプルなゲームを多数開発。代表作「The Tribes」、「Adanma」

Leti Games (ケニア)
2009年設立。コミックやゲームを通じてアフリカの次世代ヒーローを作っていくことが会社のビジョン。代表作「True Ananse」

Kola Studios (ウガンダ)
2011年設立。スマホ向けゲーム開発。代表作「Matatu」

Gamsole (ナイジェリア)
モバイルゲーム開発。Widows Phone storeでは世界中で100万ダウンロードされた作品もある。代表作「Road Blazer」

I-Imagine Interactive (南アフリカ)
1999年ヨハネスブルグに設立。モバイル、スマホ向けゲーム開発。PS2、PSP、Xbox 360、PS3にもゲーム提供。代表作「Chase Hollywood Stunt Driver」

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フィーチャーフォンにプリインストールされているシンプルなゲームからスマートフォンでのアプリになってからも多くのゲームがアフリカ各国でダウンロードされている。またアフリカでは中古端末が多く流通しており、子供らも中古のフィーチャーフォンで簡易なゲームを楽しんでいる。またゲームの内容や登場人物も欧米や日本と同じようなものもあれば、登場人物がアフリカ系であるなどアフリカらしいゲームまで幅広く提供されている。

▼(表1)アフリカ主要国におけるゲームアプリのダウンロードランキング
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(出典)AppAnnie 2013年11月の情報を元に筆者作成

アフリカにおいてもスマートフォンが普及しつつあるが、スマートフォンのアプリの場合、世界中どこからでもダウンロードが可能である。アフリカのゲームが世界中でダウンロードされることもあるが、世界中のゲームがアフリカでもダウンロード可能である。これからも競争の激化が想定される。いかに良い人材を確保していくかも重要になっていく。何よりも人件費が安いことは大きなメリットである。

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これからもアフリカでは多くの若者がゲーム開発者を目指していくことによって雇用の創出にもつながるだろうし、それに伴って多くのゲームデベロッパーがアフリカ各地で登場してくることだろう。アフリカでは優秀な若者が欧米に留学や就職で行ってしまい、そのまま欧米で就職することが多い。ゲーム開発とその輸出がアフリカの優秀な若者をアフリカに引き留める要因になることによってアフリカの産業発展に寄与する可能性もある。これから世界の有名なゲームタイトルはアフリカ諸国から登場してくるかもしれない。

【参考動画】
南アフリカThoopid社のアドベンチャーゲーム「SNAILBOY」
アメリカや中国など世界123か国でダウンロードされている。

ナイジェリアKuluya社CEOのインタビューと同社の宣伝動画

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。