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米大手携帯通信事業者、SIMロック解除に関する原則採用で米FCCと合意

2013.12.13

Updated by WirelessWire News編集部 on December 13, 2013, 11:55 am JST

米大手携帯通信事業者5社ーーAT&T、ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)、スプリント(Sprint)、T-モバイル(T-Mobile USA)、USセルラー(US Cellular)ーーが、契約期限を過ぎた携帯通信端末のSIMロック解除に関する6つの原則を採用することで米連邦通信委員会(Federal Communications Commission : 以下、FCC)と合意したことが現地時間12日に明らかになった。

各携帯通信事業者はこれまで、通常2年の契約期間が終了したユーザーに対し、端末のSIMロック解除を認めてきていたが、その方法は企業によって異なり、場合によっては手のかかるものであった。またユーザー側で勝手にSIMロック解除を行うことを違法とする法律が今年はじめに施行されてもいた。今回の合意内容が実行に移された場合、ユーザーはこれまでよりも簡単に端末のSIMロックを解除できることになる。

今回示された合意内容のなかには、SIMロック解除に関して、情報開示、長期契約で購入された端末についての方針明示、プリペイド契約での方針明示、通知、解除リクエストから実行までの所要時間、国外に派遣される軍関係者についての方針の6つの原則が含まれている。

今後各社には、ユーザーの契約期間が終了した時点で自動的にSIMロックを解除するか、もしくはユーザーに対しロック解除が可能であることを知らせること、すでにSIMロック解除が可能な携帯電話について2営業日以内にロック解除を行うことなどが求められることになるという。

携帯電話事業者らがつくる業界団体CTIA(Cellular Telecommunications & Internet Association)でも大手5社がこの原則に即した方針を採用するとしている。各社は今後3か月以内に6つの原則のうち3つを、また12か月以内にすべての原則を適用することになるという。

ユーザーが契約先の携帯通信事業者の同意を得ずにSIMロックを解除することは、昨年10月に米議会図書館でデジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act, DMCA) の観点から違法とすべきとする見方が示され、それに基づく法律が今年1月から施行されていた。それに対し、オバマ政権および複数の有力議員らはSIMロック解除の権利を支持。9月にはオバマ政権がFCCに対し、無料でのSIMロック解除に向けた対策の強化を求めていた。

CTIA Letter on Unlocking


(FCC宛てのCTIA書簡 via AllThingsD

【参照情報】
US carriers agree to unlock customers' phones after pressure from FCC - Ars Technica
Here's What the Big Carriers and the Feds Agreed To on Cellphone Unlocking - AllThingsD
Wireless carriers, FCC agree on 'unlocking' cellphones - Reuters

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