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眠りの品質を変革するオーラ

2014.01.31

Updated by Kenji Nobukuni on January 31, 2014, 20:00 pm JST

Withings
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2009年からWiFi付き体重計を販売しているフランスのWithings社は、2011年にはiPhoneに接続できる血圧計と、赤ちゃんを見守るベイビー・モニターを売り出し、2012年には活動量計(トラッカー)の提供を開始した。今年の春の新製品はBluetooth血圧計と、睡眠デバイスのオーラ(Aura)だ。基本システムの価格は299ドルの予定。

睡眠を狙った製品はすでに数多く出ているが、ヘッドバンドをして鼻孔にセンサーを挿入したり心拍数の変化をモニタリングするために胸の周りにバンドを巻いたりといった大掛かりなものと、歩数計から進化したリストバンド型の活動量計(トラッカー)を使って、寝ている間の身体の動きから睡眠状態を推測する簡易型の両極端に分かれている。

オーラはやや大掛かりな方に属するだろう。ウェアラブルな機器は使わない。ベッドの下に敷くセンサーと、ベッドサイドに置くデバイスから構成される。デバイスは目覚まし時計であり、照明器具でもある。センサーで眠りを計測し、デバイスで照明や音をコントロールするのだ。どちらもスマートフォンで制御する。ベッドの下のセンサー・マットは寝ている間の身体の動き、呼吸、心拍などを計測する。ベッドサイドに置くデバイスは寝室の気温や明るさ、ノイズなどを計測する。こちらのデバイスは、潜水艦の潜望鏡のような、あるいは船などで使う伝声管のような形状をしている。

ベッドサイドのデバイスは眠りに入る時、起床すべき時にLED照明の色や明るさを変化させ、眠る際のリラックスする音楽や、目覚ましの音を出してくれる。毎晩使えば、睡眠の環境の変化を可視化することもできる。

心地よい眠りと目覚めを提供してくれる実に素晴らしい製品だが、同じ寝室で二人以上が眠っている場合には、どちらかの睡眠サイクルとは外れてしまっていて、迷惑な光や音を出す可能性もある。発売開始は今年の春の予定だ。

【参照情報】
Withingsのウェブページ
プレスリリース(PDF)

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来

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