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米FCC、IPベースの電話通信網移行に向けた試験プログラム実施を承認

2014.02.03

Updated by WirelessWire News編集部 on February 3, 2014, 16:39 pm JST

米連邦通信委員会(Federal Communications Commission : 以下、FCC)で1月30日、IPベースの次世代電話通信網への移行を目的とした試験プログラムの実施が承認されたという。

Washington Post(WaPo)によると、FCCはこの件に関し、2月20日を締め切りとして通信事業者各社からの提案を受け付けことや、各提案の採否を5月開催の委員会で決めることなどを明らかにしているという。但し、具体的な実験開始の時期やプログラムを実施する地域については言及されていない。

ケーブルテレビのブロードバンド回線や、通信事業者の光ファイバー回線、さらには携帯電話の広汎な普及に伴い、従来の電話回線(Plain Old Telephone Service 、POTS)は利用者の減少が続いている。WaPoによると米国では携帯電話だけを利用している人の割合が、すでに成人の3分の1以上のレベルに達しているという。また、そうした流れを受けて、AT&Tからは2012年後半にIP網への移行に向けた実験を承認するようFCCに要請が出されていたとPC Worldは記している。

通信事業者側では、IP網への移行が実現した場合、従来の電話網維持(サービス提供)から解放されることで維持費の削減が見込め、またより大きな売上を望めるブロードバンド・サービスや携帯通信サービスの普及・売り込みにも注力できることになる。その一方で、一昨年11月のHarricane Sandyによる災害の際に明らかになったように、医療用モニター機器やクレジットカード決済用端末などのなかには、いまだに従来の固定電話網経由でしか使えない機器も存在しているという。こうしたことから、Public Knowledgeなどの公益団体からは、IP網への移行に伴って電話網利用者の利益が損なわれてはならないとする声も上がっているという。

FCCでは今回の決定をふまえ、今後は一部の地域を選んで小規模な実験を行いながら、VoIPを使った911番(日本の110番に相当)通話などの信頼度確認や、都市部以外での高速データ通信、電話番号割り当てに関するテストなどを進めていくという。

これとは別に、FCCでは携帯通信大手4社に対し、携帯電話のテキストメッセージから911番への通報を可能にするサービスの導入を今年末までに実施するよう求める提案も行ったという。The Vergeによると、ベライゾン(Verizon Wireless)、AT&T、スプリント(Sprint)、T-モバイル(T-Mobile USA)の4社は2012年に、このサービスを2014年5月15日までに導入することに同意していたものの、これまで導入を義務づけるルールは出されておらず、実際にはまだ一部の地域でしかサービスが提供されていないという。

【参照情報】
The FCC is 'beta testing' a next-gen telephone network - WaPo
FCC moves toward IP transition of phone networks - PC World
FCC wants all carriers to offer text-to-911 by the end of 2014 - The Verge

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