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新生BIGLOBE、音声付きSIM提供やウエアラブル端末開発を明らかに

2014.04.08

Updated by Naohisa Iwamoto on April 8, 2014, 19:53 pm UTC

NECから日本産業パートナーズの傘下に移り、2014年4月1日にNECビッグローブから名称も新たにしたビッグローブ。同社は4月8日に事業方針説明会を開催し、「080」「090」といった携帯電話番号を使える音声付きSIMの提供計画や、腕時計型のウエアラブル端末を独自に開発していることを明らかにした。

説明会に登壇したビッグローブの古関義幸代表取締役社長は、「4月1日にビッグローブ株式会社が誕生した。人の心をつなぐ通信事業者として、サービス、ネット接続、端末の3分野で取り組みを進めていく」と語った。

事業の中核をなす「ネット接続」の分野では、自社で回線を所有しないVNO(バーチャルネットワーク事業者としての事業について説明した。その1つが、同社が提供する「光回線」「モバイル」「Wi-Fi」のそれぞれのサービスを、端末ごとではなく「一緒に」して使えるようにすること。同社が提供している自動接続アプリ「オートコネクト」などを活用して、3種類の回線を利用者が意識せずに使えるような環境の提供を目指す。古関社長は「様々なタイプの回線を組み合わせてサービスを提供できることが、ビッグローブのバリュー」と言う。

▼音声通話付きのSIMを7月に提供予定であるとアナウンスするビッグローブの古関社長20140408_biglobe001.jpg

具体的なサービスとしては、現在、スマートフォン型の端末とデータ通信用SIM、IP電話の通話アプリをセットにして提供している「ほぼスマホ」の好調を受けて、さらなる利用者層の拡大に向けて「"ほぼ"を取ってしまって、090などの番号による音声通話を付けたセット商品を提供する」(古関社長)。ほぼスマホの展開で、これまで使ってきた電話番号が使えないことが乗り換えのネックになっていることがあり、MNPで電話番号を継続して使える商品の提供に乗り出す。商品は2014年7月の発売を予定しているという。現時点では、料金などの詳細は古関社長によれば「まだ決めていないというのが現状。競争が激しいので、直前まで悩むことになるだろう。今の時点では900円のデータ通信SIMにオプションとして音声通話を加える案があるけれど、本当に未定」とのことだ。

古関社長は、SIM、ほぼスマホ、さらに音声通話も可能な新商品の攻勢により、「現時点では20万に少し欠けるBIGLOBEモバイルの利用者を、2016年度末までに100万人に増やしたい」と抱負を述べた。

また「端末」と「サービス」の分野に関しては、「動く試作機が出来たばかり」(古関社長)としながら独自開発の腕時計型のウエアラブル端末を披露した。

▼腕時計型のウエアラブル端末を披露する古関社長20140408_biglobe002.jpg

古関社長は「様々なサービスのアイデアがあり、それを実現するための端末として2年ほど前から企画を進めてきた。他社の腕時計型ウエアラブル端末との最大の違いは、単体で3G通信機能を備えること。スマートフォンと併用しなくてもサービスを利用できる」と言う。OSはAndroidで、連携するサービスの構築などを進めながら、早ければ年内にも商品化を実現したい意気込みだ。ウエアラブル端末を利用したサービスについては具体的なコメントはなかったが、「身につけている端末で便利に使えるサービスはたくさんある。他社にないサービスを端末と組み合わせて提供することで、ネット接続の価格競争から少し逃れたところでビジネスを推進していきたい」(古関社長)。

資本関係がNECから日本産業パートナーズに移ったことに関して、古関社長は「変わったのは社名だけと言っていいほど。元々ビッグローブはNECから独立性が高かったため、現時点では大きな変化はない。将来的な出口としては、株式市場への上場を希望するというのが全社の方向性だ。漠然と3~5年のレンジでの上場を考えている」と今後の方向性にも言及した。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。