「iPhone 6」の画面大型化はほぼ確実? - アップルの内部資料から明らかに
2014.04.07
Updated by WirelessWire News編集部 on April 7, 2014, 14:31 pm JST
2014.04.07
Updated by WirelessWire News編集部 on April 7, 2014, 14:31 pm JST
アップルが今年秋に投入するとみられる新たなiPhone(「iPhone 6」)については、従来のものよりも大きな画面を搭載するモデルがリリースされるとする話が以前から流れているが、この件に関し、画面大型化の必要性を示唆する内容を含んだ社内文書が、先ごろ始まった同社とサムスン(Samsung)との新たな裁判で証拠資料として提出されたという。
4枚のスライドからなるこの資料は、同社の経営幹部が2014年度の計画を話し合うために準備されたもので、その2枚目にはiPhone販売台数の成長率伸び悩みを示すグラフが、また3枚目にはこの低迷の原因に関する消費者、携帯通信事業者、競合(Android陣営)の状況分析が記されている。
iPhoneの成長率は、2009年が107%増、2010年が93%増、2011年が78%増、2012年が74%(いずれも会計年度)と販売台数の増加に伴って年を追うごとに縮小。さらに2013年度にはこの伸び幅が第1四半期26%、第2四半期12%、第3四半期8%と大幅に減少したことが示されている。
またこの背景にある動きとして、消費者のニーズがより安価で大型画面を搭載したスマートフォンにシフトしていること、携帯通信事業者がiPhoneの販売台数を抑える方向に向かっていること、Android陣営のハードウェアやエコシステムが急速に改善しており、各社が広告や携帯通信事業者対策、販売チャネルの拡大に多額の資金を投じていることなどが挙げられている。なお通信事業者の間では、iPhoneのシェアがすでに相当な割合にのぼることや端末補助金の負担が大きい(仕入れコストが高い)こと、アップルの姿勢が友好的でないことなどが嫌気される原因となっているという。
さらに、4枚目のスライドには、消費者のニーズが300ドル以下の端末や、300ドル以上の場合は4インチ以上の画面を搭載した端末に流れているとする指摘があり、現行のiPhoneではいずれのニーズにも応えられないとする指摘(見出し)もある。
アップルは2012年に「iPhone 5」をリリースした際、画面サイズをそれまでの3.5インチから4インチに変更していた。いっぽう昨年は「iOS」の刷新に重点が置かれ、新たに投入された「iPhone 5s」「iPhone 5c」とも画面サイズは4インチのままだった。同社はこれまで2年に1度、iPhoneのハードウェアを大きく変更してきていることから、今年投入される「iPhone 6」では画面サイズが変更になる可能性も高い。大型化が行われる場合は、一昨年の時と同様に、画面の解像度や細密度も大きな関心を集めることになろう。
いっぽう、昨年初めて廉価版として投入された「iPhone 5c」は期待された350〜400ドルを大きく上回る価格設定で、上位機種「iPhone 5s」の価格差が100ドル程度しかないことなどが災いして売上が伸び悩んでいるとする話も伝えられていた。今回明らかになった資料のなかで示された300ドル以下という金額について、この話を採り上げた9to5 Macでは、現行製品を値下げすることで実現できる可能性があると指摘している。
【参照情報】
・Why Apple has to make a bigger-screen iPhone 6, in its own confidential internal wording - 9to5 Mac
・The Six Juiciest Documents From the Apple-Samsung Trial This Week - Re/code
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