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米控訴裁、APIに著作権認定 - 対オラクルJava API訴訟でグーグルが敗訴

2014.05.12

Updated by WirelessWire News編集部 on May 12, 2014, 15:48 pm JST

オラクル(Oracle)とグーグル(Google)がJava APIをめぐって争っていた裁判で、米連邦巡回控訴裁判所(Federal Circuit Cour of Appeals)は9日、グーグルのAndroid OSがオラクルの保有する著作権を侵害しているとする判断を下した。この判決に対し、「判事側にソフトウェアの仕組みに関する根本的な理解が欠けていることの現れ」などといった批判の声も上がっているようだ。

API(Application Programming Interfaces)が著作権保護の対象となるかどうかを争点に争われていたこの裁判では、2012年5月にカリフォルニア州の連邦地裁で「対象にはならない」とする判決が下されていた。この訴訟では、サン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)の買収に伴ってJavaの資産を手に入れたオラクルが、グーグルのAndroidに37件のJava API著作権侵害例がみられるとして同社を訴えていた。オラクルはこの判決を不服とし、その後特許関連の控訴を管轄する連邦巡回控訴裁に訴えを行っていた。

API(Application Programming Interfaces)は、ソフトウェア会社やウェブサービス事業者などが、自社のプログラムやサービスのデータなどをサードパーティ開発者が簡単に利用できるようにするために提供しているもの。グーグルは、Android OSの開発にあたり、サンとJavaのライセンスに関する交渉を行ったが、結局この話し合いがまとまらず、独自バージョンの開発に踏み切っていた。今回の裁判で争点となったAPI群もこの流れのなかでグーグルが開発していたもので、同社では特定の機能を示す呼び名などはいわゆる創作物ではないため、同じ名前を使っていても著作権の侵害にはあたらないと主張していたという。

連邦巡回控訴裁は今回の判決で、この訴訟を連邦地裁へ差し戻すことを命じ、グーグルのつくったJava APIが著作権法のフェアユースの範囲におさまるかどうかを審査させるとしている。

この話題を採り上げたThe Vergeでは、「巡回控訴裁が著作権に大きな力を付与しすぎている」などとするヴィラノヴァ大学のマイケル・リッシュ(Michael Risch)法学部教授のコメント、「(今回の判決を書いた)判事はソフトウェアに対する理解に欠け、ほかの判事が過去に出したソフトウェアに関する見解を読んで知識を仕入れたと思われる」とするメリーランド大学のジェームズ・グリメルマン(James Grimmelmann)教授のコメントなどを紹介している。またVox.comでは、連邦巡回控訴裁が以前から特許権保有者に有利な判断を出す傾向があると指摘している。

【参照情報】
Federal court overturns Google v. Oracle decision, setting disastrous precedent - The Verge
The court that created the patent troll mess is screwing up copyright too - Vox.com
Oracle wins copyright ruling against Google over Android - Reuters
Tech world stunned as court rules Oracle can own APIs, Google loses copyright appeal - GigaOM

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