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グーグル、スカイボックスを買収 - 人口衛星関連ベンチャーを5億ドルで

2014.06.11

Updated by WirelessWire News編集部 on June 11, 2014, 10:26 am JST

グーグル(Google)は米国時間10日、人工衛星から撮影した世界各地の画像・映像を解析・提供するスカイボックス・イメージング(Skybox Imaging:以下、スカイボックス)の買収を発表。買収額は5億ドルで、全額現金で支払われるという。


[Skybox Imaging Captures World's First High-Resolution, HD Video of Earth from Space (1080p HD)]

スカイボックスは、高画質の衛星画像を撮影できる人工衛星を開発するほか、人工衛星から撮影した画像や動画を、農業や資源探査、保険などの分野の企業企各社に提供。同社については、今年5月末頃からグーグルが買収交渉を進めているとの話が伝えられていた。

グーグルではスカイボックスの技術を「Google Maps」の改善に利用するほか、将来的にはインターネットアクセスの改善や災害普及などの分野にも活用したい考えだという。

同社は気球を利用したインターネット接続サービスの実験プロジェクト「Project Loon」をすでに進めており、スカイボックスの買収もこうした取り組みの延長線上にあるものとする見方もある。また、グーグルは人口衛星を利用したブロードバンド接続の提供を目指すO3bネットワーク(O3b Networks)に投資しているほか、今年4月にはソーラーエネルギーで駆動する無人機開発を進めるタイタン・エアロスペース(Titan Aerospace)を買収してもいた。

今回の話題に触れたGigaOMブログでは、グーグルがスカイボックスの技術をどのように「Project Loon」に活用するかははっきりしていないとしながら、イリジウム(Iridium Communications)やグローバルスター(Globalstar)の衛星と同じように、スカイボックスの衛星を通信衛星として利用する可能性を指摘している。また、同衛星の画像技術を既存のインターネットアクセス改善計画の補助的に利用する可能性も挙げている。

【参照情報】
Google begins its satellite push, buying Skybox for $500M - GigaOM
Google buys satellite imaging company Skybox for $500 million - The Verge
Google Buying Satellite Company Skybox Imaging for $500 Million - Bloomberg

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