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[2014年第30週]ドコモ決算は減収減益ながら「順調」、格安SIM/格安スマホの新製品や新サービスが続々

2014.07.29

Updated by Naohisa Iwamoto on July 29, 2014, 11:30 am JST

NTTドコモの決算が発表になり、4月に発表、6月から提供が始まっている新料金プランの効果が数字で見えてきた。格安スマホ、格安SIMの動きは急で、この週はシャープ製の5.2インチ狭額縁スマートフォン「AQUOS SERIE」がケイ・オプティコムから、LG Electronics製の4.7インチのグローバルタイプのスマートフォン「LG G2 mini」が日本通信から、それぞれ提供されることが発表された。そしてスマートフォンの上では、6割以上の人がLINEを友人や家族との連絡に使っているという調査結果もあった。

ドコモの決算は減収減益、らくらくホン、WiMAX 2+ルーターが発表

大手キャリアの動向から見ていこう。まず、NTTドコモは2014年度第1四半期の決算を発表した。営業収益は1兆753億円、営業利益は2096億円となり、前年同期比で営業収益は3.4%の減収、営業利益は15.3%の大きな減益となった。しかし、この減収減益の決算についてNTTドコモは、「成長軌道の確立」に向けて順調な滑り出しとする。その背景には、新料金プランの導入により、MNPのポートアウトが前年同期の41万契約から9万契約へと改善したこと、純増数も前年同期の9万契約から46万契約へと大きく増加しているといったことなどがある。その新料金プランは7月24日には601万6000件に達するなど好調な推移を示している。NTTドコモでは、新料金プランの導入による音声ARPUの下げ止まり、パケットARPUの向上、また新事業領域の収入の増加などを含めて、通期の目標達成に向けて前進しているとする(報道発表資料:NTTドコモ 2014年度第1四半期 決算)。

またNTTドコモは、シニア層などに向けた携帯電話「ドコモらくらくホン8 F-08F」の開発もアナウンスしている。らくらくホンシリーズ最新製品では、使い方が分からないなど困った場合に、「らくらくサイト」ボタン長押しすることで、らくらくホンセンターのアドバイザーに使い方を尋ねられる機能を搭載した。通話料は無料で、安心して携帯電話を使ってもらえるようにした。わからないことをケータイに向かって話すだけで調べられる、「しゃべって検索」にも対応する。自動シーン認識機能を備えた810万画素のカメラ、大型のカラー背面ディスプレイで、天気予報やカレンダーから歩数計や活動量などの情報まで、即座に確認できる。ワンセグや海外利用などの機能や、防水やワンタッチブザーといった安心装備もある。3つのボタンで登録した相手に電話がかけられたり、3インチのディスプレイに大きな文字で表示したりするなど、らくらくホンシリーズの基本仕様は受け継いでいる。発売は2014年9月中旬(報道発表資料:)。

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高機能なWiMAXルーターの製品発表もあった。KDDI、UQコミュニケーションズの両社は2014年7月22日それぞれ、WiMAX 2+、WiMAXハイパワー、au 4G LTEの3方式の通信が可能なモバイルルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」(以下、HWD15、ファーウェイ・ジャパン製)を発売すると発表した。下り最大110MbpsのWiMAX 2+、同40MbpsのWiMAXに加えて同75Mbpsのau 4G LTEにも対応し、前モデルのHWD14では搭載していなかったWiMAXハイパワーに対応することでWiMAXエリアのつながりやすさを高めた。また、利用者の要望が大きかったというクレードルを用意し、充電しながらホームルーターとして使う用途への対応も進めた。KDDIは7月31日から、UQコミュニケーションズと同社のMVNOは8月1日から販売を開始する(関連記事:KDDIとUQ、WiMAX 2+、WiMAXハイパワー、au 4G LTE対応ルーター「HWD15」を発売)。

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高機能、高性能端末も格安スマホに続々

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格安SIM、格安スマホの認知度向上で動きが活発になってきたMVNOのニュースが多い。ケイ・オプティコムは、低料金で提供する携帯電話サービス「mineo」に、新プランと新端末を追加すると発表した。新プランは、基本データ容量が月間2GBと同3GBのもの。料金は、データ通信だけのシングルタイプの場合、1GBが月額980円であるのに対して、新規の2GBが同1580円、3GBが同2330円に設定した。090音声通話付きのデュアルタイプも各610円上乗せで用意する。新端末は、シャープ製の5.2インチIGZO搭載スマートフォン「AQUOS SERIE SHL25」。800MHz帯と2GHz帯のLTEに対応するほか、KDDIと同様に両帯域を束ねて下り最大150Mbpsの通信ができる「キャリアアグリゲーション」(CA)や、下り最大110Mbpsのデータ通信が可能なWiMAX 2+に対応する。価格は一括の場合が7万5600円、24回の分割の場合が毎月3150円となる。いずれも8月5日に提供を開始する(関連記事:ケイ・オプティコム、「mineo」に2GB、3GBプランの追加と「AQUOS SERIE」の提供を発表)。

一方の日本通信は、LG Electronics製の小型高性能スマートフォン「LG G2 mini」を、日本通信のスマホ電話SIMフリーDataと組み合わせて販売する。Amazon.co.jpで8月1日に販売を開始する。スマホ電話SIMフリーDataは、音声基本料と高速データオプション金額を合計し、1GBの場合に月額1560円、2GBが月額1900円などの料金で提供する。LG G2 Miniは2年の割賦で月額1420円であり、1GBのプランと組み合わせて月額2980円でスマートフォンを運用できる(報道発表資料:日本通信、メジャーリーグ級の格安スマホをAmazonから)。

外国人対応の話題もあった。ジェーシービーと海外業務を行う子会社のジェーシービー・インターナショナル(以下、両社合わせてJCB)、ビッグローブは、訪日外国人に国内で使えるSIMカードを無償配布するキャンペーンを実施する。キャンペーンは7月23日に開始し、先着600人が配布を受けられる。「JCB × BIGLOBE プリペイドSIMモニターキャンペーン」と名づけたキャンペーンで、海外のJCBカード会員が対象になる。SIMカードはnanoSIMカード、microSIMカード、標準SIMカードの3種類のサイズから、利用している端末に合わせて提供する。利用できるのは「BIGLOBE LTE・3G(訪日外国人等向けトライアル版)」で、SIMカード配布から5日間、無料で通信が可能だ(関連記事:JCBとビッグローブ、訪日外国人にSIMを無料配布するキャンペーン、先着600人に)。

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SNS利用率トップは「LINE」、Firefox OSの開発者向け端末発売

この週のそのほかのトピックを紹介する。

SNS/コミュニケーションサービスの利用状況(N=565)
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MMD研究所は、スマートフォンを所有している20歳以上の男女565人を対象に「2014年上半期スマートフォンアプリ/コンテンツに関する調査」を実施した。SNS/コミュニケーションサービスで利用がもっとも多いのは「LINE」で回答者の約61.1%が「現在利用している」と答えた。「現在利用している」割合は、「Facebook」(46.2%)、「Twitter」(35.9%)、「Google+」(19.6%)、「mixi」(16.5%)の順だった。SNS/コミュニケーションサービスの利用目的は、上位3種でも大きくわかれた。LINEは「友人との連絡手段」が約7割でトップ、家族との連絡手段も4割を超えた。Twitterは「情報収集」が3割弱でトップ。Facebookは「友人との連絡手段」が3割超でトップだったが、僅差で「近況報告」が続いた(報道発表資料:SNS/コミュニケーションサービスの利用目的、LINEは「友達との連絡手段」Twitterは「情報収集」Facebookは「近況報告」)。

Mozilla Japanは、Firefox OSの開発者向けリファレンス端末の「Flame」を、7月28日に国内販売を開始した。TELEC(テレコムエンジニアリングセンター)やJATE(電気通信端末機器審査協会)などの認証も受けた国内向けの端末を提供する。Flameは、グローバルでは5月27日に事前予約が始まっているが、国内向けには開発者が安心して利用できるようにTELEC、JATEの認証を受けた端末を7月28日の正午から提供する。販売はWebショップのYahoo!ショッピング OSSストアで行う。販売価格は税込み、送料無料で1万9800円(関連記事:Firefox OSの開発者向け端末「Flame」、7月28日に国内販売を開始)。

昨年の第○週のできごと

・2.5GHz帯はUQに割り当て、孫社長は不服申立て
・那覇市で8月4日にWi-Fiサービス開始、「Xi」150Mbpsへ向けて実験
・KDDI ∞ Laboの第4期最優秀は「社会問題解決」、中高生向けも開始
・名阪でソフトバンクはパケ詰まりせず、上級らくらくスマートフォン

[2013年第30週]2.5GHz帯UQ決定でWCPが不服申立て、那覇でフリーWi-Fi、名阪ではソフトバンクならパケ詰まりしない?

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。