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アップル、独自のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)運用を開始

2014.08.01

Updated by WirelessWire News編集部 on August 1, 2014, 13:12 pm UTC

アップル(Apple)が自社でコンテンツ配信ネットワーク(Content Delivery Network、CDN)の構築を進めているとする話は以前から噂になっていたが、このCDNの運用が米国と欧州で開始されたという。
CDNはウェブコンテンツの配信に最適化されたネットワークで、サーバーを地理的に分散させることにより高速で効率的なコンテンツ配信を可能にするもの。アップルはこれまで、iTunesのコンテンツや最新OS・アプリのダウンロード配信などに、アカマイ(Akamai Technologies)やレベル3(Level 3)などのCDNを利用してきたが、今後はこれらの他社サービスと自社のCDNとを併用しながら、徐々に自社CDNにトラフィックを移行していくことになるとされている。

アップルが自社CDN構築を進めた理由については、新OSのアップデート時などに大容量のデータが集中的に発生することなどが各媒体で触れられているが、それ以外の活用に関するヒントなどは見当たらない。この話題を最初に伝えたダン・レイバーン(Dan Rayburn)氏という通信業界アナリストのブログのなかには、「膨大な処理能力をもつCDN」「アップルが現在使用しているものに比べて10倍程度のキャパシティ」といった記述もみられ、今後の動きが注目される。

レイバーン氏によると、アップルはCDNの運用にあたって、コムキャスト(Comcast)などの大手インターネットプロバイダー(ISP)と契約を結び、ダイレクト接続の提供を受ける対価を支払うことで各社と合意しているという。これはネットフリックス(Netflix)が同サービスへのトラフィック通信速度改善を狙いとしてISPと結んでいる契約と同様のもので、アップルはコムキャスト以外にAT&Tやベライゾン(Verizon)とも同様の契約を結んでいると予想されている。

なお、ネットフリックスやアップルによるISPとの契約については、ブロードバンド事業者が有償でトラフィックを優遇する「ファストレーン」のようなやり方とは異なるため、現時点では「ネットワーク中立性のルール違反にはあたらない」との見方が示されている。ただし、こうした契約を多くのウェブ企業が結ぶようになればファストレーンと同様の影響が生じる可能性もあり、それに対してFCCによる監視の目も強まっているという。

【参照情報】
Apple's CDN Now Live: Has Paid Deals With ISPs, Massive Capacity In Place - Stream Media
Apple reportedly paying internet providers to ensure speedy delivery of its data - The Verge
Apple's multi-terabit, $100M CDN is live--with paid connection to Comcast - Ars Technica
Here's why Apple has begun serving up downloads from its own servers - VentureBeat

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