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iPhone 6 / iPhone 6 Plus 価格戦略はドコモを意識 -ソフトバンクが説明会を開催

2014.09.17

Updated by Asako Itagaki on September 17, 2014, 14:47 pm UTC

9月17日、ソフトバンクモバイル(以下ソフトバンク)は「新サービスに関する記者説明会」を開催した。新サービスアメリカ放題の発表(別記事参照)と、前日発表したiPhone 6 / iPhone 6 Plus購入者を対象とした「のりかえ下取りプログラム」について代表取締役副社長兼COO 宮内 謙氏が説明した。

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めまぐるしく改定された価格とキャンペーン

本題に入る前に、iPhone 6 / iPhone 6 Plusの価格をめぐる3社の動きを整理しておく。

ソフトバンクとauは、予約開始日の9月12日にそれぞれの機種代金と月月割金額、実質負担額を発表。また、機種変更促進のための「タダで機種変更キャンペーン」も同時に発表した。ソフトバンクが当初発表した実質負担額は、同日発表があったauの実質負担額よりも若干高かったため、ソフトバンクは同日中に一部機種の価格を変更。また、月月割の金額も変更し、auと実質負担額を揃えた。

一方、予約開始から3日めの9月15日に発表されたNTTドコモの実質負担額は、au、ソフトバンクの両社に比べると、新規・MNPユーザーは若干高く機種変更ユーザーは若干低く、自社ユーザーを囲い込む形となっていた。同時にドコモは、「iPhone下取りプログラム」の改定により、他社のiPhoneを下取りしてドコモのiPhoneに乗り換えるユーザーに対してポイント付与額を最大21,600円増額することにより、最大43,200円の割引を実施するとした(10月31日まで)。

9月16日、ソフトバンクは「のりかえ下取りプログラム」を発表。他社からMNPで乗り換えて「スマ放題」に加入すると、他社の端末を最大43,200円で下取りする。対象となる端末はiPhoneだけでなく、Androidスマートフォン、Windows Phone、BlackBerry、フィーチャーフォンも対象となる。また、発表済みの「タダで機種変更キャンペーン」の割引額も増額しした。

ドコモのAndroidユーザーを取りに行く

前日発表した「のりかえ下取りプログラム」について、宮内氏は「ドコモに対抗して急遽発表した」「ドコモがソフトバンクのiPhoneユーザーをターゲット乗り換えを仕掛けてこられるなら、我々はドコモのAndroidユーザーをターゲットにする」と明言。ドコモまたはauでGalaxy S5、Xperia Z2/ZL2などの最新のAndroid端末を利用しているユーザーがソフトバンクに乗り換えた場合、そのまま機種変更するより4万円以上「おトク」になるというシミュレーションを提示した。

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また、「タダで機種変更キャンペーン」の割引額増額により、ソフトバンクユーザーについても、ドコモにMNPするよりも3,300円、auにMNPするよりも2万円以上「オトク」になるというシミュレーションを提示した(ただし、本説明会終了後にKDDIが「auにかえる割Plus」として最大43,200円相当のau WALLETカードへのチャージを発表したため、シミュレーション結果は最新の状況とは異なっている)。

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「下取りといいつつ事実上のキャッシュバック競争ではないのか」という質問に対し、宮内氏は「これ以上行き過ぎたらどうなるかということは考えたが、これはビジネスなので競合他社が動けば即座に対抗するということ」と回答。ネットワークを維持し快適なサービスを提供するために、過度な競争を進めることに対しては疑問が残るとしながらも、「ライバルが仕掛けるならこちらも受ける」という姿勢をあらわにした。

なお、下取りした端末については、グループ企業のブライトスターが初期化、SIMロック解除等の処置を行ったあと、アフリカや東南アジアなどの中古スマートフォン市場でリサイクル品として販売する。

また、ネットワークについては、「実効通信速度が重要」として、「電波つながりチェッカー」、「スピードチェッカー」(Agoop)通信ログデータによる通信速度測定結果をアピール。接続率や基地局数などの指標も提示して、ソフトバンクがNo.1であるとした。

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ただし、キャリアアグリゲーション(CA)については発表中で言及がなかった。質疑応答で「今後のCAの計画」について質問された宮内氏は、「900MHz帯でLTEを提供できるようになった沖縄県の一部などでは利用いただけるが、あまり広く展開していないので積極的にはアピールしていない」と回答。900MHz帯の立ち退き交渉については引き続き継続しており、今年度末までには残り1,2社を残して立ち退きのめどが立っており、順次900MHz帯のLTEサービスとCAを展開していくとした。

【報道発表資料】
のりかえで他社の携帯電話を最大43,200円で下取りする 「のりかえ下取りプログラム」開始

【参照情報】各社の下取りキャンペーン
下取りキャンペーン追加!MNPキャンペーン「auにかえる割 Plus」選べる基本料金プランで今ならauへのお乗換えがおトクに! |
iPhone向けキャンペーンを新設および改定(NTTドコモ)

【関連情報】
つながりやすさも通信速度もNo.1へ。:ネットワーク特設サイト:説明会で言及された実効通信速度や接続率のデータが紹介されている。

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。