[2014年第41週]LINEの決済サービス、省エネ基地局へ一歩前身、シニアのスマホ、タブレット所有率は?
2014.10.15
Updated by Naohisa Iwamoto on October 15, 2014, 10:30 am JST
2014.10.15
Updated by Naohisa Iwamoto on October 15, 2014, 10:30 am JST
この週は様々な話題が飛び交った一週間だった。LINEの新事業としての決済サービスの提供、KDDIの漫画コミュニケーションの採用といったサービス面から、ドコモのグリーン基地局の改良や、Beaconを使ったソリューションなど、ニュースの題材は多岐にわたる。また、シニア層のスマートフォン、タブレットの所有状況に関する調査結果も発表になり、スマートデバイスがシニア層にも着々と浸透していく様子が見て取れる。
まず「LINE Pay」のニュースから。LINEは、オンライン・オフライン問わず、LINE、LINE関連サービス、提携店舗、Webサービス・アプリ内の支払いをアプリ上から行える決済システム「LINE Pay」を発表した。2014年冬頃の公開を目指す。支払いの決済はクレジットカードとの連携のほか、コンビニエンスストアおよびみずほ銀行・三井住友銀行の口座を通じた事前チャージ(国内のみ)により利用可能となる。LINEの友人と決済した金額を按分する「割り勘機能」や、LINE Pay講座宛に送金できる送金できる「送金機能」も提供する(関連記事:LINE、決済プラットフォーム「LINE Pay」など新戦略を発表)。
KDDIの新しいコミュニケーションツールの話題。KDDIは、Androidを採用したauスマートフォン向けのKDDI Eメール(@ezweb.ne.jp)に向けて、漫画のコマを使った新しいコミュニケーションツールを提供する。コミック・コミュニケーション提供する「コミコミ」と連携したもので、漫画のフキダシ部分のセリフを自由に書き換えて送信できるもの。「行け! 稲中卓球部」や「まことちゃん」など、豊富な作品のコマを用意している。auスマートフォンのユーザーは、「コミコミ」で配信するコンテンツの一部を無料で利用できるという(報道発表資料:心に残る漫画の名シーンを使ってEメールをもっと楽しく! 新感覚コミュニケーションツール「コミコミ」とKDDI Eメール (@ezweb.ne.jp) の連携について)。
名刺管理サービスにキングソフトも名乗り。キングソフトは、米INTSIG Information(イントシグ)と業務提携し、法人向けの名刺管理ソリューション「CAMCARD BUSINESS」の提供と、個人向けの名刺管理アプリ「CAMCARD」の最新バージョンの提供を発表した。法人向けの「CAMCARD BUSINESS」は世界に先駆けて日本で提供するソリューション。名刺をスマートフォンで撮影することで短時間にOCRで認識するほか、オペレータによる名刺情報の補正、社内での情報共有機能を備える。プランは「無料プラン」「500円プラン」「1,200円プラン」「2,000円プラン」の4種類(関連記事:キングソフト、INTSIGと提携して名刺管理の「CAMCARD BUSINESS」などを提供)。
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テクノロジー面でのニュースもあった。NTTドコモは、太陽光発電を活用する「グリーン基地局」のフィールド実験で、「パワーシフト制御」の実証に成功したと発表した。今回、余剰電力をリチウムイオン電池に充電し、さらに基地局の特性に合わせた充電/放電の制御を行うことで、昼間に発電した電力を他の時間帯で利用する「パワーシフト制御」を実現した。実験により、基地局の電力自活率を10%向上させることができたという(関連記事:ドコモ、グリーン基地局で発電した電力を活用する「パワーシフト制御」の実験に成功)。
Beacon関連のニュースを2つ紹介する。ACCESSは、Beacon対応位置連動型コンテンツ配信ソリューション「ACCESS Beacon Framework」(ABF)を、KDDIのスマートフォンユーザー向けサービス「auスマートパス」のアプリに提供する。ABFの導入で、ユーザーはBeacon機器を設置しているauスマートパスのパートナー企業の店舗や劇場などを訪問しただけで、クーポンなどをプッシュ配信で受け取ることができるようになる。10月下旬から期間限定で実施する(報道発表資料:「auスマートパス」アプリに ACCESSの位置連動型コンテンツ配信ソリューション 「ACCESS Beacon Framework」を10月下旬より提供開始)。
▼「ACCESS Beacon Framework(ABF)」について
もう1つは、ゼンリンとタグキャストが共同で実施した実験の話題。10月10日〜10月12日に埼玉県飯能市で行われた食べ歩きグルメイベント「はんのう路地グルメ2014」で、位置情報を活用したスマートフォン向けO2Oサービスの実証実験を行った。利用したのは、ゼンリンとゼンリンデータコムが提供するGPSを使った位置情報技術「ジオフェンシング機能」と、タグキャストが提供するBeaconを使った屋内位置情報サービス「TAGCAST」。ジオフェンシングでイベントエリアに入った際や、店舗に近づいたときにスマートフォンに通知、さらにTAGCASTで来店客にチェックインポイントを付与する。GPSとBeaconを組み合わせることで、来店誘導から特典付与までの流れを作れる(報道発表資料:ジオフェンシング機能とビーコンの連携によるO2Oサービス 飯能市の食べ歩きグルメイベントで実証実験を実施)。
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シニア層に関する調査結果の話題。MMD研究所は「2014年シニア層のスマートフォンに関する調査」の結果を公表した。60歳以上のシニアを対象にした調査で、回答者の27.6%がスマートフォンを所有しているという結果だ。2013年9月の前回調査に比べて、4.4ポイントの増加となり、シニアのスマートフォン所有率が4分の1を超えた。一方、現在、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)を利用している回答者に次回の端末購入時に選ぶ端末種別について尋ねたところ、次回スマートフォンを選ぶという回答は23.7%にとどまった(関連記事:シニアのスマホ利用は27.6%へ続伸、従来型ユーザーのスマホ購入意向は低調--MMD研究所)。
同じくMMD研究所は、60歳以上のシニアを対象にタブレット端末に関する調査も行った。シニア層のタブレット所有率は24.1%と、2012年10月の14.7%、2013年9月の21.5%から着実に増加していることがわかった。男女別では、男性が31.7%となったのに対して、女性は16.6%で、所有率に明確な男女差があった。所有している端末の種類では、「iPadシリーズが41.2%と圧倒的で、「Nexusシリーズ」(10.9%)、「Xperiaシリーズ」(6.8%)が続いた(報道発表資料:シニア層(60歳以上)のタブレット端末所有率は24.1%)。
下取りに関するニュースを2つ。ワイモバイルとウィルコム沖縄は、他社からのMNPによる乗り換えユーザーを対象にした「下取りキャンペーン」を開始した。10月31日まで期間限定で実施する。下取りの対象機種と税込みの下取り額は、「iPhone 5s」「iPhone 5」が2万円、「iPhone 5c」「iPhone 4s」が1万円、「Xperia ZL2」「Xperia Z2」「GALAXY S5」は最高額となる4万円。その他のスマートフォンや従来型携帯電話(フィーチャフォン)は一律1万円。適用条件は、新しくワイモバイルで「スマホプランS/M/L」の対象プランに加入し、「DIGNO T 302KC」「STREAM S 302HW」「Nexus 5 EM01L」のいずれかの機種を購入すること(関連記事:ワイモバイルも下取りキャンペーンを開始、最大4万円で下取り)。
下取りに関連する話題をもう1つ。ソフトバンクモバイルは、携帯電話のリサイクルを促進するキャンペーン「だれでもリサイクル」の対象を期間限定で下取りなどにも広げる。だれでもリサイクルは、携帯電話のリサイクルをした応募者の中から抽選で100人に1万円分のJCBギフトカードが当たるキャンペーン。10月10日から31日の期間限定で、故障端末買い取り、下取りを利用したユーザーにも対象を広げることになった(Webサイト:だれでもリサイくじ)。
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