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運動エネルギー充電器、Ampy

2014.11.11

Updated by Kenji Nobukuni on November 11, 2014, 10:00 am JST

AMPY
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スマートフォン利用者にとって今や電波よりもバッテリーの方が深刻な問題かもしれない。持ち運ぶから位置情報を活用できれば便利なのだが、消費電力を抑えるために機能をオフにしている人も多い。WiFiでオフロードしてくれればキャリアも助かるし、高速でコンテンツやアプリをダウンロードできて利用者にも便利なはずなのだが、消費電力を抑えるためにWiFiまでオフにしている人さえいるようだ。

シカゴのスタートアップ、Ampyの充電器は運動エネルギーで発電する。1万歩のウォーキングまたは30分のランニング、1時間のサイクリングで大体、スマートフォン3時間分充電できる程度の発電力があるそうだ。朝、ポケットに入れて持ち運べば、夕方、残量の減ったスマートフォンのバッテリーを補ってから帰宅できるようになるかも知れない。

運動エネルギーでモバイル機器用に発電するデバイスを持ち歩くというアイデアはAmpyが初めてということではないが、Ampyは小型化に成功している。先行するnPower PEGは円筒形で、高さが27センチほどあり、バックパックや鞄の中に立てて運ぶこ必要があるが、Ampyは6.35×6.35×1.9cm、重さ140グラムで、ポケットに入れて持ち運ぶことができる。Kickstarterで資金調達しており、発売は2015年6月の予定(価格は95ドル)。

Ampyを作っているのはノースウェスタン大学の工学博士課程の学生3名で、アントレプレナーシップ(起業家精神)のクラスで出会い、アイデアをまとめたそうだ。ビジネス・アイデアのコンテストの賞金などを元手に開発をはじめ、1,000ユーザ対象のパイロットテストも行ったという。Forbsの記事によれば現在はエンジェルを探しているらしい。Kickstarter資金でプロトタイプの最終製品化が完遂し、販売実績ができれば、ベンチャー投資を獲得するのが容易になるはずだ。

【参照情報】
Ampyのウェブサイト
AMPYのKickstarterのページ
nPower PEGのウェブサイト
Ampy Brings Pocket-Sized Motion Charging To Smartphones
Charge Your Phone as You Walk With Ampy

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来