WirelessWire News Technology to implement the future

by Category

視覚障がい者がロンドンを感じるソリューション

2014.12.01

Updated by Kenji Nobukuni on December 1, 2014, 12:30 pm JST

201412011230-1.jpg

シティーズアンロックド(CitiesUnlocked)は、ロンドンのFuture Cities Catapult社、慈善団体Guide Dogs、マイクロソフト社の共同プロジェクトで、都市部で移動する際に困難に直面する視覚障がい者をサポートするシステムを開発している。

開発しているヘッドセットはロンドン市内に設置したビーコンからのデータとナビゲーション用のデータを組み合わせて、周囲の環境を表現する3次元のサウンドスケープ(音風景)を生成し、骨伝導で装着者に伝えることができるそうだ。歩行中の障害物を避けるための情報と同時に店舗や名所などの情報をリアルタイムに伝えることができる。ロンドンでのプロジェクトが成功すれば、他の都市へ展開する計画だそうだ。ヘッドセットは耳の穴の下に当て、骨伝導で耳の穴を塞がずに、使用者と対象物の位置関係を含めた情報を提示できる。

最初のパイロット・テストはイングランド南部のレディングから出発し、東に60kmほど離れたロンドンへ向かうルートで行われた。バス停に向かい、レディング駅行きのバスに乗り、電車に乗って目的地へ向かうのだが、途中のスーパーマーケットで買い物をする経験も含まれていた。ヘッドセットからは、今どこにいるのか、周囲に何があるのかといった情報や公共輸送機関の時刻表情報などが提示された。

このプロジェクトは視覚障がい者が自立的かつ自律的に外出して目的を果たしたり楽しんだりすることができるように技術で支援するのが目的。この技術はまだコンセプト紹介の段階だが、ヘッドセットを着けない時に比べて自信を持ってリラックスして移動することができ、外出後の行程について事前に調べる手間も減るなどテストの結果はポジティブで、さらに改良を進めることになっているようだ。

【参照情報】
CitiesUnlocledのウェブサイト
3Dサウンドスケープ技術の説明
Microsoft Collaboration Helps the Visually Impaired 'See' the City

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら

信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来