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KDDI ∞ Labo 7th DemoDay開催 最優秀チームは現役医師による医療機関専用ソーシャルプラットフォーム

2015.01.28

Updated by Asako Itagaki on January 28, 2015, 18:33 pm UTC

1月27日、KDDIのインキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」第7期の成果を発表する「KDDI ∞ Labo 7th DemoDay」が開催された。

2014年9月から開始した「KDDI ∞ Labo」第7期プログラムでは、「0から1へ」というキーメッセージの元、5チームが参加。今期から開始した「パートナー連合プログラム」にで、パートナー企業13社によるアセット・ノウハウ提供による支援を行った。またそれぞれのチームに対してメンタリング企業1社がつき、より深いコミットメントを行ったのが特徴だ。

イベントでは、5チームによる成果発表が行われた。

Sakaseru(株式会社 goal) Bloom with Tech賞

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イメージカラーとフラワーデザイナーを指名して、オンリーワンの「花」を注文できるECプラットフォーム。プレゼンテーションでは、このサービスを利用して結婚記念日のための花をローラン・ボーニッシュ氏に注文した顧客が、サプライズで妻に花を贈る演出で盛り上げた。1月27日からサービスを開始している。

Ingram(株式会社アドクオリティ) New Lifestyle賞

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ものに「かざす」だけで、独自開発の人工知能によりそれが何かを判別し関連する情報を検索表示する、新しい検索システム。人工知能の学習には、ユーザーが使ったデータを1か所に集める自律学習型エコシステムを利用する。エコシステムの確立で、検索の新たなスタンダードづくりを目指す。

HADO(株式会社meleap) New Excitement賞

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ウェアラブルデバイスの加速度センサーとARを利用して、ITとスポーツが融合した新しいジャンルのスポーツ「テクノスポーツ」を実現する。2015年4月から大会を開催し、2020年の東京五輪に合わせてテクノスポーツ五輪開催の構想を披露した。

∞ブックス(ムゲンブックス) Unlock the Future賞

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受注生産で1冊から本が出版できるサービス。ブログを書くように文章を書いて、ボタン一つで縦書きのePubファイルが作成でき、電子書籍はKindle、紙の書籍はAmazonおよび全国の書店で販売できる。「書きたい人が書き、読みたい人が読む本をつくる」仕組みで、超ロングテールの出版を可能にするもので、プログラム期間中に第7期参加チームの「思い」が詰まった本を実際に出版してみたという。サービス開始は2月下旬を予定。

Dr.JOY(Dr.JOY株式会社) Challenge the Frontier賞

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現役医師が開発した、医療機関専用ソーシャルプラットフォーム。病院における医師の引継ぎ、スケジュール管理、タスク管理、連絡業務などの事務作業を減らし、本来の業務である診察に時間をかけられるようにサポートする。山口県の医療機関で行った90日間の実証実験では、スタッフは勤務時間だけでなく休日も連絡に活用し、「連絡ノートを使わなくなった」「PHSによる呼び出し回数が減った」などの成果をあげた。既に3つの大学病院で採用が内定している。

この日会場に集まったオーディエンスの投票により選定される「オーディエンス賞」、そして最優秀チームには、Dr.JOYが選ばれた。ダブル受賞は初となる。

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第8期はビジネスマッチング強化と地方創生に取り組み

表彰に続いて、次期の取り組みについて、KDDI代表取締役執行役員専務・新規事業統括本部長の高橋誠氏より説明が行われた。第8期プログラムでは、3つの新たな方針として、「パートナー連合プログラムの拡大」「ビジネスマッチング強化」「地方創生(地方スタートアップへの支援)」が掲げられた。

パートナー連合プログラムは、新規パートナー企業として、日立製作所とセゾンカードが加わり、15社での支援となる。メンタリング企業としては、セゾンカード、テレビ朝日、凸版印刷、日立製作所、三井不動産の5社が名乗りを上げた。

ビジネスマッチングについては、第7期でもオープンイベントなどを通して、KDDI ∞ Labo卒業生やKDDI Open Innovation Fundの出資先などのスタートアップとパートナー企業で約30案のビジネスアイデア創出という成果を上げている。第8期では両社の情報共有・協業促進のためのWebサイトコミュニティ構築やMeetUpイベントの開催などのマッチング施策を導入してさらに強化を図る。

地方スタートアップ支援は、国が掲げる「地方創生」に対して何ができるかという視点から生まれた施策。全国Startup Dayの活動や大阪市、福岡市などの自治体によるスタートアップ支援が活発化していることをうけ、地域のスタートアップ支援団体と提携する。第1弾として第8期では、大阪イノベーションハブとの定型を行う。支援内容としては、オフィススペースや端末の貸与、KDDI ∞ Laboコミュニティへの参加、ビジネスマッチング、DemoDayでの登壇、メンタリングなどを予定している。

KDDIによるスタートアップ支援の今後として、高橋氏は最近のIoTブームのさらに先にある「WoTによりさらに自由度が増した世界」を「KDDIが目指す世界」として提示。WoTの世界に乗り出すための取り組みとして、Firefox OS端末「Fx0」と開発者向けクリエイティブプラットフォーム「OpenWebBoard」「Gluin」を紹介した。

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また、「ビジネスマッチングはスタートアップ企業とパートナー企業の間だけではなく、スタートアップ同士、パートナー同士で発生してもいいと思っている。Syn.構想では企業同士のビジネスマッチングがどんどん発生しており、さまざまなビジネスマッチングによりお客様接点を最大化していくことでビジネスにつながっていく」と、WoT的なつながりによるビジネスマッチングの深化により存在感のあるイノベーションを目指すとした。

KDDI ∞ Labo 第8期のエントリー期間は1月27日から2月20日まで。書類審査と面談を行い、3月下旬からプログラムのスタートとなる。

【報道発表資料】
「KDDI ∞ Labo」第7期最優秀チームの発表および第8期プログラムの開始について

【関連情報】
プログラムエントリー | KDDI ∞ Labo

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。