EUではデータ保護規則改正に向け、同意のあり方について加盟国の間で綱引きが起き、米では転売した情報が元で生じた窃盗に対してデータブローカーの責任が追及されている。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。
制度・法律
「同意」のあり方は、EUのみならず世界的に議論が高まっている。
国際間移転は影響が大きいため、当局が事前対応を促している。
ビジネス
定期的に改訂されるプライバシーポリシーだが、今回はだいぶ「利用」を推進するものに。
Facebookがプライバシーポリシーを修正し広告への利用を強化、オランダ当局が内容調査を計画
Facebook Modifies User Privacy Policy
Facebookがプライバシーとデータ利用に関するポリシーを修正し、2015年1月1日から有効となる。主な変更点は、今後は広告主がユーザーページのターゲット広告で直接「買う」ボタンが設置可能にし、収集した位置情報をターゲット広告に利用することを許可するなど。これに対してオランダのデータ保護委員会が新ポリシーの調査を始める計画があると発表。
ウェアラブルデバイスの普及には、社会の需要が課題であり、Google glassはそれを越えられないという論考。
ウェアラブルデバイスの未来はGoogle Glassではなく、より自然な形で身につけて使えるものに
Quel futur pour les ≪wearable technologies≫?
Google Glassを初めとして現在のウェアラブルデバイスは、既存のコンピュータの延長線上にあるもので、新たな経験を生み出すものではない。今後のウェアラブル技術は、画面やインターフェイスが消えて、より環境や日常に溶け込み、人と機械をシームレスに結びつけるものとなる。それはセンサーが取得した情報を利用して、身体性を拡張する形で新たな経験をもたらすだろう。しかし、そうした状況を社会的にどのように許容していくのかという課題が最後まで立ちはだかる。
調査・ケーススタディ
金融情報はセンシティブなものだが、それをもとに窃盗というのは、斜め上の展開。
米FTCがデータブローカーを告訴、転売された消費者の情報を元に購入者が銀行口座から窃盗
FTC Charges Data Broker with Theft
米連邦公正取引委員会は商用データブローカーのLeapLabを告訴した。同社は「財政的に苦しい消費者」の小口ローンの申し込み書類を購入し、マーケターに販売していた疑い。そして、それらのマーケターのうち少なくとも1社が、購入した情報を用いて消費者の銀行口座から数百万ドルを盗み出していた。
消費者側の無知以上に罪深いのがパスワードを平文で保存するサービス。
仏TV局が運営するオンラインストアが攻撃され平文パスワードが流出、被害者数は最大で200万人か
TF1 : des donnees personnelles derobees apres un piratage
仏TV局「TF1」のオンラインストアが攻撃を受け顧客情報が流出し、暗号化された銀行情報の他、暗号化されていない状態のパスワードが奪われた。被害を受けた利用者の数は200万人とも言われているが、いまだ正確な人数は判明していないが、平文のパスワードが流出したことによる、他のサイトでの攻撃が懸念される。同サイトは外部パートナーに運営が委託されており、TF1の内部システムは被害に遭っていないという。
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