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米FCC委員長、 ネット接続サービス「公益事業」化の考えを表明 - AT&Tははやくも提訴の構え

2015.02.05

Updated by WirelessWire News編集部 on February 5, 2015, 12:17 pm UTC

米連邦通信委員会(FCC)のトム・ウィーラー(Tom Wheeler)委員長が、現地時間4日に公開されたWiredへの寄稿記事のなかで、インターネット接続サービス(ISP)事業を「公益事業」に分類し直すことなどを盛り込んだ「ネットワーク中立性」("Net Neutrality")に関する新ルールの骨子を明らかにした。いっぽう、この提案がFCCで正式に採択された場合に備えて、AT&TがFCCを提訴する計画を進めているとの話も伝えられている。

ウィーラー氏は寄稿記事のなかで、新たなルールについてISP事業者を従来の「情報サービス」(「information service」)から電話と同じ公益事業=「通信サービス」(「Telecommunications Services」)へ分類し直す提案を行うことを明言。その上で、一部のウェブサイトやサービスを優先的に取り扱う「ファーストレーン」の禁止や合法的なウェブサイトへのアクセスブロックや通信速度制限の禁止などの規制強化を強めていくことを明らかにした。また、これらの新ルールの適用対象に、携帯通信網経由のブロードバンドサービスを含める考えも明らかにしている。さらにウィーラー氏は自らの提案内容について、「インターネットユーザーが好きな時に好きな場所へ行く権利、イノベーターが誰に許可を求めることもなく新たなプロダクトを導入する権利を確保するもの」などと説明している。

いっぽう、インターネット接続サービスの公益事業化に対しては、米大手携帯通信事業者各社が反発の声を上げており、ベライゾン(Verizon Wireless)、AT&T、T-モバイル(T-Mobile)の3社からはFCCが予定する提案内容に懸念を示す声明が出されている。この声明のなかで、ベライゾンはFCCの提案が通れば、オープンなインターネットや競争、イノベーションを大きく阻害することにつながるなどと主張。また、AT&TはISP事業の公益事業編の再分類に対して、すでに訴訟を起こす構えを見せている。さらにVoxでは、オバマ大統領も支持する「公益事業」への分類変更に対して、連邦議会上下院でそれぞれ過半数を握る共和党議員の大半が反対の考えを示しており、分類見直しには触れずに部分的なネットワーク中立性を実現する内容の議案策定を進めていると記している。

FCCでは2月26日に予定される次の委員会で正式決定に向けた投票を行う見通しとされている。

【参照情報】
FCC Chairman Tom Wheeler: This Is How We Will Ensure Net Neutrality - WIRED
FCC will apply net neutrality to mobile for the first time - The Verge
AT&T previews lawsuit it plans to file against FCC over net neutrality - Ars Technica
The FCC's chairman just announced strong, controversial network neutrality rules - Vox

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